水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2014年04月07日(月)

過剰な期待があった米雇用統計!

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Hola!
Que tal?
Muy bien, gracias!
週末さいたま市に花の丘公苑という公園があり、美しく花が競っていました。今日の写真は花壇の花と桜のコントラストが美しい写真です。多くの人々が周りで花見を楽しんでいました。駐車場も込んでおり、私はラッキーなことに空きスペースを見つけました。お楽しみください。

金曜日の米雇用統計は過剰な期待感があったようです。米3月非農業部門雇用者数(NFP)19.2万人と予想の20.0万人より悪いが、それ程悲観的になるような数字ではありません。そして2月NFPは17.5万人から19.7万人に上方修正されています。失業率は6.7%と1ポイント悪い。私も非常に高い数字ではと期待していました。市場参加者の多くが過剰に良い数字を期待していたわけで、誰かが利食い売りに走ると皆がそれに追随する相場になりがちです。リトマス紙の10年米国債2.72%と前日の2.79%からは利回り下落、NY株式市場も下落となりました。利食い消化後、再び利回り上昇、株高を演出するのではと予想します。ドル円は50ポイント以上の下落となりました。日銀が消費税引き上げの悪影響をどの様に査定するか注目です。今日からの日銀金融決定会合ではまだまだ追加金融緩和策を打ち出す段階にはないと思います。早くて来月の会合でしょう。市場の期待感は株式市場を中心に高いと言えます。このことを考えると、ドル円も底堅い動きになるのではと思います。そして何と言っても原油、LNGなどエネルギー輸入に対する支払が膨大にあり、底値では輸入業者が着実にドル買い注文を入れるものと思います。今日は仲値103.20であり、直物とのスワップポイントを計算に入れても底値です。着実に輸入予約を入れてくると推測します。

ユーロ相場は、ECBによる追加金融緩和観測が市場を支配しており、独紙がECBは量的緩和の一環として、1兆ユーロの証券買入れ案を策定していると報じたことで、ユーロ安に振れたようです。ドル売り相場と相殺されてしまったようです。コンスタンシオECB副総裁は報道を否定しているが、煙の立つ状況ではと推測したい。南欧債券市場では引き続き資本流入が続いている。スペイン10年債3.15%と直近では利回り最低水準です。ポルトガル10年債3.85%とこちらも最低利回り水準です。ウクライナ情勢の変化を嫌ってロシア、東欧債券市場からも資本移動をする動きになっているように推測します。

調整局面ではシカゴ金融先物市場のポジションをチェックすると良いでしょう。先週火曜日時点のポジションです。その後の相場の推移を計算して、ヘッジファンドの心理状態を分析するのに役に立ちます。下記は過去1年の円の建玉とレートの推移を表しています。円ネット・ショート88,638枚と前週比19,751枚増加しています。急速に増えた分、悪い米雇用統計でなくても損切に走ったのではと推測します。104円台が重くなるとのコンセンサスが強まる。チャートを見るとこの1年では96円から104円と8円の動きです。動きが少ないようです。ポジションが10万枚以上に非常に円安に対して強気になれば104円台から106円台になるのではと期待したい。ユーロ・ネット・ロング33,238枚とロングを減らしにかかっているようです。チャートを見れば明らかです。ギャンチャートが非常に役に立ちました。反対にポンド・ネット・ロング33,572枚とロングが増えている。BOEの利上げ議論が盛り上がるとポンド高の相場観が強まります。ECBとBOEの金融政策の違いが色濃く相場に表れている。為替相場は金利観が主要な要因となります。そして今回の動きがその典型です。豪ドル・ネット・ショート4,880枚と先週比15,647枚減と、RBAの中立的金融政策からショートを縮める動きがヘッジファンド筋には強い。そしてNZDはネット・ロング18,480枚と267枚増となっている。こちらもRBNZの利上げセッションの初期の段階であり、中長期的NZD高の動きを今後強めると予想します。

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為替市場を見ましょう。ドルインデックスは80.43とドル買いが強いのでは言う水準です。通貨ごとに異なった動きを見せているためと解釈したい。

ドル/円:並みの米雇用統計に失望してドル円下落の動きとなったようです。下記は日足チャートです。ギャンチャートで見ると、1月2日高値起点の3x1の水準に位置します。私の雇用統計後の予想の下限に来ています。短期筋の損切が支配する。下値では輸入のドル買い注文が待ち受ける。仮に3x1を下回ったら、安値10月25日起点の1x2がサポートとなるようです。(緑線参照) ボリンジャーバンドで見ると、ミドルバンドがサポート。青線の90日移動平均線にも注意したい。MACDは中立、ストキャスティックは下方基調です。時間足で見ると、20本EMAは雇用統計後下落曲線になっている。東京時間には103.25がサポートになっていたが、日経下落で103.00まで切り下がっている。EMAは103.33であり、この水準にまで戻ってこないと円安基調が鮮明にはなってこない。日経平均に左右されるドル円です。

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ユーロ/ドル:ECB追加金融緩和観測が相場を支配しているユーロ安相場継続です。ギャンチャートでは、7月9日安値起点の1x1からはかなりかい離しており、ギャンライン重視は正しいと言えます。5日移動平均線をレジスタンスにボリンジャーバンドの下限バンドに沿った動きになるか注目したい。私は様子見を決め込みます。短期的動きを時間足で見ると、20本EMAは下落曲線から鍋底の動き。ユーロ売りももうそろそろかなとのイメージを持ちます。

ポンド/ドル:BOEの金融政策に依拠する相場ではないかと思います。下がってもボリンジャーバンドの下限バンドではないか、ミドルバンドがサポートの動きになれば、上限バンドトライの局面もあるのではと思います。

豪ドル/ドル:ドル売りの流れからオセアニア通貨が元気です。5日移動平均線をサポートにボリンジャーバンドの上限バンドを視界に入れている相場ではと思います。ギャンチャートでは、10月23日高値起点の4x1を上回るかに注目です。豪ドル下落の動きになったとしても、1月24日安値起点の1x1がサポートになります。MACDは高値圏からデッドクロス示現になるか警戒したい。

NZD相場:乳製品の下落ショックから立ち直りつつある相場ではと解釈したい。対ドルではボリンジャーバンドのミドルバンドがサポートとなっています。対円では、2月4日安値起点の1x1がサポートとなっています。RBNZの利上げセッションは最初の段階であり、中長期的NZDを対ドル、対円共に予想します。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 14時36分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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