水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2014年10月03日(金)

期待外れのECB、さあ米雇用統計!

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Hola!
Que tal?
Muy bien, gracias!
いよいよ10月入りです。オクトーバーフェストの季節です。いち早く大宮のオクトーバーフェストを楽しんできました。今日もその写真です。ドイツの生ビールは独特です。この機会を逃すとまず飲めません。私はビールジョッキを昔集めていました。良いものがあれば年1個ずつ買い集めました。スイス、ドイツ、アメリカ、シンガポール、そして日本の益子、銀座で集めたものがあります。今となっては貴重な思い出の品々です。

昨日のECB定例理事会は市場には期待外れでありました。予想通り、政策金利は据え置きの0.05%です。その他預金金利、貸出金利も据え置きです。ドラギ総裁は、金利の引き下げ余地はないと告白しています。そして注目されたABSとカバードボンドの購入規模と、国債購入と言う量的緩和が行うかどうか示唆があるか期待されましたが、どれも不発に終わりました。ギリシャとキプロスで発行されたABSは対象としました。そしてABSとカバードボンドは少なくとも2年間続けるにとどめ、購入規模について1兆ユーロは可能でも、金額実施の保証はないとしています。そして量的緩和については、追加的措置を講じることで全会一致とこれまでの文言を踏襲したに過ぎない。トリシェ前総裁が、国債購入は各国との調整があり、難しいと「私の履歴書」で説明されています。ユーロは若干上昇したが、消化不良。DAX、FTと言った欧州株式市場は失望売りの状態です。今週のビッグイベントの一つは終了です。

そして米雇用統計が今晩発表となります。前回9月非農業部門雇用者数(NFP)14.5万人増と、予想外の悪い数字には驚きました。何か特殊要因があるのではと勘ぐるほどでした。下記は8月までのNFP(右)と失業率の推移を示しています。NFPがここ2ヶ月の悪い数字の反動で、良い数字が予想されます。予想は21.5万人と控え目です。良い数字で当たり前、20万人を下回ると景気後退を意識する市場かもしれません。失業率は右肩下がりで改善傾向です。イエレンFRB議長は労働問題の専門家であり、複雑な数字を持ち出してくるのかもしれません。分かりやすく説明してください。自然体で臨みましょう。直後に出動するよりも、その後の第2波から出動しても遅くはありません。また来週から出動すると決め込んでも良い。各自体力、気力と相談しながら相場に臨みましょう。

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オセアニア通貨が反発に転じているようです。私はまだ確信が持てない。豪ドルについては、中国の景気後退懸念、結果資源価格の下落が続く。そして資源輸出が鈍化している。非資源投資部門の景況感もいまいちです。ルービニ先生が言う通り、0.75水準まで下落するのでしょうか。スティーブンスRBA総裁は景気の持続的回復には豪ドル安に持ってゆきたいことでしょう。問題は不動産中心にインフレリスクがプンプンすることです。本音は利上げしたいが、踏みとどまることを余儀なくされている。ドル高相場の調整の上昇と解釈したい。本格的上昇力はないのではと思います。NZDについても先週のウィーラーRBNZ総裁の押し下げ口先介入、そして今週の8月RBNZ為替介入の実績の数字と、当局が景気回復のためにはNZD安が必要と訴えている。こちらも短期的NZD高模様ではと思います。今日のNZ主要紙ではオークランド地区の不動産価格が3か月ぶりに上昇と、インフレも懸念しないといけないウィーラーさんです。

それでは為替市場を見ましょう。ドルインデックスは85.91とドル高相場が続いています。これを基本としたい。

ドル/円:日米金利差拡大が基本アイディアであり、拡大方向と言うのがシナリオ。最近比較したグラフを見たら、日本のインフレ率が異常に高い。直近で見ると8月消費者物価指数3.3%前年比と、2%の日銀目標を大きく上回っています。3%の消費税引き上げ効果を割り引かないといけないが、基本的な数字を見直さないといけない時期が来ているのでは。3.3%から3.0%を引いた0.3%が本当の数字なのでしょうか。そうであればまだまだだ。海外から批判が出ているのかもしれません。下記は日足チャートです。ギャンチャートで見ると、7月18日安値起点の2x1(108.26)をサポートに3x1(111.96)の間のゾーンをドル高/円安に進むというのが基本的アイディアです。昨日もローソク足は最安値107.99を付けましたが、下ヒゲが長く伸びる形状になり、セーフでした。底値拾いの参加者は多い。今日も米雇用統計の数字次第で2x1に接近する動きも予想されます。ここは拾って行きたいと思います。ますますポジションが積み上がります。下段のストキャスティックスは下方基調と注意。時間足で見ると、20本EMAは上昇曲線に転換しています。現レートが上抜けする典型的買パターンです。MACDも上昇基調。素直に反応しましょう。

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ユーロ/ドル:昨日ドラギさんは不機嫌であり、素直に量的緩和策発動の動きにはならなかった。その結果少しユーロ買戻しの動きになりました。現在では再び次回以降の期待感、そしてドル買いの相場の中ユーロ安方向に進んでいます。ビッグピクチャーはやはりユーロ安方向ではと思います。ドイツを始めとして景気後退感、ウクライナ情勢のリスクを意識した動きと、ファンダメンタルズもユーロ安を後押しします。日足チャートでは、ギャンチャートでは5月8日高値起点の1x1(1.3114)と1x2(1.2268)の間のゾーンをユーロ安が進むというのがビッグピクチャーです。量的緩和に踏み切れば1.2200はそれほど遠くない目標となります。マイナーな部分はボリンジャーバンドの下限バンドとミドルバンドが目安。5日移動平均線も参考にしたい。

ポンド/ドル:ギャンチャートで見ると、7月16日高値起点の1x1に纏わりついてポンド安が進む相場と解釈したい。ドル高相場に押されたポンド安と言えます。分からないというのが本音です。パスしましょう。

豪ドル/ドル:チャートだけ見るとやっと反転局面のように見えます。ギャンチャートの昨年10月23日高値起点の1x4にやっと近づいている。現在0.8805です。ここを明確に上抜けすると上昇するのではと思います。豪当局の口先介入が懸念材料です。ボリンジャーバンドの下限バンドからかなりかい離し、また5日移動平均線も下方曲線から水平方向に変化してきている。ストキャスティックスは上方基調。チャートからは豪ドル高と判断できます。ファンダメンタルズとは完全に不一致しています。単なる買戻しの可能性もあり、慎重に臨みたい。時間足で見ると、20本EMAは丘形成となっています。現レートが下抜けしており、短気筋の利食い売り模様となっています。

NZD相場:本邦年金基金が買っているとの観測があります。当局は強い口先介入、そしてこっそりと実弾介入しています。短期的NZD高にすぎない可能性が強いのではと思います。対ドルでは、ギャンチャートでは7月11日高値起点の1x2(0.7957)と1x3(0.7508)の間をNZD安が進むというのがビッグピクチャーです。この点からすると1x2で抑えられるのではと思います。RBNZ が利上げをちらつかせ始めたら本格的反転と思います。それまでは様子見とします。対円相場では、円安がかなり担保された相場ではと思います。ボリンジャーバンドの下限バンドからはかなりかい離し、5日移動平均線も上回っています。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 18時58分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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