水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2016年03月10日(木)

李首相の汗!びっくりポンやRBNZ!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
越生梅林では、梅の盆栽が展示販売されていました。写真は見事に手入れされた梅です。どんな木での手入れをすれば盆栽に出来るのですね。秋にはリンゴ、柿の木の盆栽を楽しむことが出来ます。日本人の工夫ですね。最近スペインでは盆栽がブレイクする雰囲気を感じます。それ程小さく形を整える、そしてその人の意図のもと、成長を遂げる姿を実感するのですね。毎日盆栽には水を差さないといけないようで、私には無理のようです。梅の盆栽ですから、5月頃には梅の実の収穫を楽しくことが出来ます。梅干しの材料調達となります。越生梅林で買ってきた梅干しを毎日食べています。白いご飯に梅干し。日本人にしかわからない味覚ですね。これを外国人に広めくことは至難のことです。でも理解してほしい。日本の文化を広めることには私も今後関わっていくことになります。

中国全国代人民代表大会での李克強首相の経済についての施政方針演説で大汗をかいている様子を見ました。誤字が30カ所あり、異常な演説と言えます。習近平主席が後ろでじっと見ている。中国の経済活動が思うように実績として出ていない。そして習主席から相当の圧力を受けているようです。ライバル関係に就任当時はありましたが、現在では主従の関係であり、溝が出来つつあるようです。失脚もあるのかなとの印象です。それもこれも「新常態」にある低成長の中国経済のようです。ゾンビ企業をリストラする必要があり、不動産投資も低迷している。サービス業への構造転換が必要です。その結果、中国景気に暗雲が漂っています。中国2月貿易収支が、輸出25.4%減、輸入13.8%減と共に2ケタ減です。下記グラフは2008年からの中国の輸出と輸入の推移を示しています。これを見ると2013年以降、輸出輸入共に下降縮小が続いている。このため中国の外貨準備が大幅に縮小していることになります。今日の中国2月生産者物価指数2.3%前年比と良いものの、2月生産者物価指数−4.9%前年比と、こちらはマイナスの数字です。物が売れないから生産者物価指数はマイナス幅となる。景気後退が顕著となっている。このために大汗をかいている李首相の精神状態と言えます。公共投資だけでは景気刺激には限界がある。リコノミクスとアベノミクス、どちらが早く崩壊するのでしょうか。

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今朝はRBNZにびっくりポンです。5月頃までには利下げが実施するのと思っていましたが、こんなに早くとは。政策金利(OCR)を0.25%引下げ、2.25%としました。2000年以降では最低水準です。過去の数字は分からないが、史上最低水準ではないかと思います。これで2.00%を下回ってくることも想定したい。声明文では、「Monetary policy will continue to be accommodative. Further policy easing may be required to ensure that future average inflation settles near the middle of the target range.」と、「金融政策は緩和方針を続ける。将来の平均インフレを目標レンジ(1〜3%)のミドルに落ち着かせことを確実にするためには追加金融政策が必要であると思う。」と述べており、今後も利下げの可能性があると言えます。但し、ウィーラーRBNZ総裁は、追加利下げが必要でない可能性もあるとし、追加利下げはデータ次第だと強調しています。また為替については、弱い輸出価格からして、下落傾向のNZDが適切であるとも声明文には記述されている。経済については、酪農産業が弱いものの、国内経済成長は、強い移民傾向、旅行産業、パイプライン建設と緩和的金融政策が支えているとしています。緩和政策を続けないといけない事情があります。NZD安方針堅持ですね。

スペイン情勢では、今週予定のフェリペ6世国王との各党党首との面談が無くなりました。これで6月26日総選挙の可能性が強まりました。Podemos党が内部で分裂する様相を示しており、注意が必要。暫定政権のラホイ国民党(PP)党首が復帰に色気を見せてくるかもしれない。10年スペイン債利回り1.57%と至って落ち着いています。

それでは為替市場を見ましょう。ドルインデックスは97.35水準と、リスク志向のドル高傾向にあります。原油高、鉄鉱石高にあり、資源国通貨高(豪ドル、CAD)にあるようです。しかしサウジアラビアは60〜80億ドルの融資を海外銀行と交渉に入っており、相当に財政が傷んでいるようです。2015年財政赤字1000億ドルと過去最高です。また同じく産油国のノルウェーが、脱炭素を目指し、電気自動車の普及に尽力している。こちらも石油依存の経済体質の脱出を図っているように思えます。注意したい。

ドル/円:米債利回り10年1.87%と上昇傾向、ユーロドル金利先物12月限0.925%と1.00%に近づく動きと、ドル高材料が次第に揃う過程ではと思います。黒田丸はちゅうちょなく行動を起こすと緩和姿勢を続けます。アベノミクスは保育士給与引き上げ、震災復興とやるべきことはありそうだ。しかし円安基調は保ちたい。円安でないと景気は良くならない。そろそろ円高も彼岸までとのジンクスもありそうで、日経新聞にも書いてありました。チャートを見ると、115.00〜112.00のレンジの範囲内です。金利に頼る私としては、底値拾いの作戦で行きたい。ボリンジャーバンドの上下バンド幅が狭まってきており、そろそろどちらかに振れそうです。円高も彼岸までのジンクスにあやかりたい。ミドルバンド、5日移動平均線共に水平方向を保っている。時間足で見ると、20本EMAは上方曲線となっている。ローソク足とのかい離もあり、急いでドル買いに走る必要はなさそうです。MACDも高値圏に到達している。

ユーロ/ドル:ユーロ圏2月消費者物価指数・速報値−0.2%前年比と追加金融緩和が予想され、今晩のECBに注目です。予想はECBの預金金利のマイナス幅を現行の−0.30%を更に0.10%上乗せするとか、現行の国債購入を来年3月までと12月に決定しましたが、それをさらに来年9月まで6ヶ月延長するとか観測が出ている。国債購入額(現在月額600億ユーロ)を増やすというアイディアもあるようですが、こちらは購入対象国債不足のようです。社債購入と言う手もあるようです。昨日のWSJを読んでいたら、TLTRO(目標を定めた長期資金供給オペ)の復活について論じている。今年6月が最後のTLTROということで、現在は少額となってきている。TLTRO復活となれば、多少のインパクトは出てくるのではと思います。下記は日足チャートです。フィボナッチ分析10月15日高値と12月3日安値の間の50%戻し(1.1007)を下回る水準にあります。シカゴ筋はショート維持。今週はポジション調整に終始したようです。更に増やすかどうか今日の定例理事会とドラギ総裁の記者会見に注目です。私は今週1.10以上で仕込んだユーロ・ショートを維持して待つことにしています。ストキャスティックスは下方基調、ボリンジャーバンドのミドルバンド(1.1012)がレジスタンスになることを期待したい。下値は61.8%戻し(1.0892)が目標となります。逆の場合はどうしようか。12月のこともあり、損切りを設定しましょう。今年はまだ始まったばかり。時間足で見ると、20本EMAは概ね水平方向。ECB待ちの姿勢と言えます。

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ポンド/ドル:WSJを読みと、BOEの利上げ予想が出ており、今年末までの利上げ予想から来年末までの利上げ予想に変ってきていることが分かります。利上げを先延びのようです。金利先物ショート・スターリング6月限0.60%と先月のEU首脳会議前とほとんど変化はない。6月国民投票での英国のEU離脱懸念を市場がどのように判断するかです。ポンド買い戻しは一服したようであり、日足チャートを見ると1.4250がレジスタンスとして機能している。ボリンジャーバンドのミドルバンド(1.4161)を下回ってくる相場では。ストキャスティックスは下方基調を強める動き。ECB連動相場になるか注目です。

豪ドル/ドル:鉄鉱石価格下落、原油相場上昇と反比例する動きに。しかし豪ドルは上伸する動きを維持している。RBNZ利下げのNZD連動とはなっていないようだ。あくまでの中国経済に連動しているかのようです。ボリンジャーバンドの上限バンド(0.7525)に沿って、5日移動平均線(0.7445)がサポートになるか注目です。ストキャスティックスが下方転換しており、利食い売りが強まる可能性があると言えます。時間足で見ると、20本EMAは水平方向と、トレンドレスです。やはり利食い売りが良いようです。

NZD相場:びっくりポンなRBNZ、NZD下落の動きとなったようです。0.68が綺麗なレジスタンスとなり、ボリンジャーバンドのミドルバンド(0.6671)を下回る動きになっている。長期トレンドの指針90日移動平均線(0.6623)を明確に下回るかに注目です。ストキャスティックスは下方基調になっています。時間足を見ると、ローソク足は揉み合い状態、短期の利食いが出ており、20本EMA水準まで戻すかどうかに注目したい。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 16時26分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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