水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2017年02月16日(木)

イエレンさん視界良好!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
やっと春らしい日々が続いています。散歩してもそんなに寒さを感じなくなりました。そろそろ手袋が必要なくなるのではと思います。反対に花粉が気になります。何となく口の中が粉っぽくなります。私は花粉症は酷くないと思っていますが、いつ何時悪化するかは分かりません。今日も白鳥飛来地の写真を載せます。後一ヶ月は当地に留まってほしいものです。

イエレンFRB議長の上下両院銀行委員会での議会証言の内容を読んでいると、益々近々利上げに踏み切るとの意欲を感じさせます。事前に用意されたテキストですから、イエレン議長は鉛筆を舐め舐めの心境で書き上げたのでしょう。その中には必ずイエレン議長の意図が組み込まれている。金融緩和の解除まで時間をかけ過ぎるのは賢明ではない。それはFOMCが最終的に急速なペースで利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させるリスクが増し、経済をリセッションへと向かわせる恐れがある。「As I noted on previous occasions, waiting too long to remove accommodation would be unwise, potentially requiring the FOMC to eventually raise rates rapidly, which could risk disrupting financial markets and pushing the economy into recession.」としている部分が象徴しています。昨日の部分では、テキストでは確認できないものの、日本語情報筋では、もっと早い利上げが可能になるような経済を期待している、ドル高は市場の利上げ期待を反映している、バランスシートはゆっくりと縮小させる決意などと出ている。QE発動からFRBのバランスシートは膨れ上がっている。利上げと共に、バランスシートの縮小つまり金融緩和の解除へと進む。幸いスキャンダルで混乱しているトランプ政権はFRBに口出しする余裕はないようです。そして昨日も良い経済指標の数字が後押ししている。1月消費者物価指数2.4%前年比、コアでも2.3%前年比と、FRBのインフレ目標2.0%を上回っている。完全雇用状態の失業率、非農業部門雇用者数も後押ししている。イエレン議長は、利上げ時期は3月か6月かは言えないとしている。しかし外部要因が取り除かれている。そして唯一欧州オランダ総選挙は3月15日投票(平日に総選挙をするのですね!)となっており、同日のFOMC後に結果が判明する。自由党が第一党になっても、政権を担当できるわけではなく、利上げを実施しても影響は軽微であると言えます。条件がそろっているので、利上げをするかどうかは短期金利先物ユーロドル(3ヶ月物)のチャートを見て判断することにします。下記は12月限のチャートです。現在98.42です。利回りベースで1.58%と年3回0.25%毎の利上げを織り込む水準に位置します。昨年12月の利上げ時には緑の線で引いた水準98.375つまり1.625%まで上昇しました。その後はチャートの通り急速に調整局面に陥りました。反対に11月中旬から利上げ時の部分では期待感が強まる価格下落(利回り上昇)の動きが、日々では変動があるものの、下落を結果的に続けるチャートになっています。緑の丸で囲った部分です。この間は98.625(1.375%)から98.5625%(1.4375%)へ利回りが上昇している。そして利上げは予想通りであったものの当日は利回り急上昇、そして翌々日からは調整局面の利食いとなったようです。今回も一連のFRB高官の発言、外部環境からして同様の動きをするのではと戦略を立てたい。そしてイエレン議長も言っているようにドル高は利上げ期待を反映しているから、素直にドル高相場を来月のFOMCまでは演出するのではと思います。日々の変動には惑わされないようにしたい。

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金融市場を見ましょう。欧州は無風地帯。選挙リスク、ギリシャ債務問題に注意したい。フランス10年国債1.06%と1.00%台乗せにもそこから大きく利回り上昇の動きとなっていません。まだ時限爆弾を抱えた状態が続きます。ドル金利は昨日上昇。順当な動き。そしてダウ平均は2万ドル台の半ば。トランプさんの減税期待でしょう。リパトリが進むとドル高も中期的には進みそうです。市場関係者はドル高には懐疑的ですが、私は金利に忠実で行きたい。そしてドル円に関しては少なくとも春の彼岸(3月下旬)まではドル高相場、その後、ドル安相場と言う経験則があります。金利先物のチャートも12月の利上げ時には調整局面となったことを思うと一致します。良いように解釈しましょう。信ずるものは救われるという格言があります。これが私の描くシナリオです。そしてリスク回避のための腹案も考えないといけない。それは追々。資源価格鉄鉱石のチャートを見ていると価格上昇が続いている。中国の貿易収支の輸出と輸入の変動幅の推移のチャートを見ていたら、共に最新のデータでは伸びている。これを見ると中国は巡航速度からちょっとスピードを速めた経済成長を続けているのでしょう。従って豪ドル高、NZD高が正当化されます。

為替市場を見ましょう。ドルインデックスは100.90水準と100はサポートされている。金利の動きには左右されていませんが、その内に引き込まれることになるのでしょう。引き続き欧州通貨、円主体にドル高の相場ではと思います。オセアニア通貨は中国経済連動の相場ではと思いたくなる。

ドル/円:調整局面か引き続き円安の流れになるのか、ボリンジャーバンドのミドルバンド(113.40)に注視したい。10年日本国債は0.08%と落ち着いており、先週の混乱が嘘のように安定している。金利に素直な私は円安のトレンドが維持されていると思います。ミドルバンドがサポートになり、いずれ上限バンド(115.24)トライの局面があるのではと思います。ストキャスティックスが下方転換しており、これを尊重するとミドルバンド近辺まで下落し、その後トライとなるのではとシナリオを描きます。時間足で見ると、20本EMAは下方曲線を描いており、日足のストキャスティックスと一致している。

ユーロ/ドル:2月初めからのユーロ安相場の調整局面になるかの胸突き八丁です。5日移動平均線(1.0613)を上回り、調整が進むとボリンジャーバンドのミドルバンド(1.0700)近辺までの反発があるのかもしれない。ポジションクローズの利食いです。昨日のローソク足も下ヒゲを長く伸ばし、しかも陽線。セオリー通り。ストキャスティックスも上方転換の動きと正当化している。

ポンド/ドル:こちらはトレンドレスのチャートです。2月2日のBOE金融政策委員会とインフレレポートの内容を引きずっているようです。インフレ率見通しの下方修正、そして3月にも予想されるBrexit正式通告が響いたポンド安相場のようにも思えます。門外漢通貨、多くを語る資格はない。ボリンジャーバンドの下限バンド(1.2393)まで下落することになるように思えます。

豪ドル/ドル:上記で述べた通り、中国経済は表面上成長している。そして鉄鉱石価格等上昇過程にあり、豪ドル高を支えています。下記は日足チャートです。緑の線のレジスタンス、つまり昨年11月上旬(緑丸参照)0.7765水準に到達できるかどうかに注視します。ドル金利の動きからは到達できないのですが、それ以上に中国、資源価格の勢いがあり、豪ドル高を正当化している。豪ドル高の一人勝ちの為替市場の様相です。当面は5日移動平均線(0.7677)をサポートに、ボリンジャーバンドの上限バンド(0.7726)に沿った動きのように思えます。ネガティブな材料が出ると、下げも早いと思います。

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NZD相場:こちらは豪ドル高程素晴らしいチャートではないものの、NZD高相場の一旦調整局面を終える動きにあるようです。これから攻めても良いものか思案所です。チャート的には良い仕込み所。ドル高相場が心配です。5日移動平均線(0.7200)も下方曲線を終え、上方曲線に変化しそうです。ボリンジャーバンドのミドルバンド(0.7254)を上抜けすると0.7300のレジスタンス目標が見えてくる。ストキャスティックスも上方基調を続けている。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 15時47分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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