水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2017年03月02日(木)

3月利上げを織り込む短期金利先物利回り急上昇!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
週末の散歩の中での写真を載せます。菜の花が次第に美しくなってきています。まだまだ少なく、その内に堤全体が黄色くなる日が楽しみとなります。今日は恵みに雨のようです。関東地方は2月ほとんど雨が降っていません。3月からは本格的春の季節となります。モグラがそろそろ活動的になる季節です。そう言えばいつも散歩する公園では道脇にモグラが掘り返した土が盛り上がっており、これも春を感じます。

Fed高官の発言、そしてトランプ大統領の無難な議会演説で、短期金利先物利回りが急騰しています。Fed高官の発言としては、Fedのオペレーションを担っているNY連銀ダドリー総裁が、Fairly soonとは近い将来を意味すると発言され、3月15日利上げを印象づけたようです。英文で見ると、Fairly soon means the relatively near future.と出ている。近いというよりも「相対的に近い将来」が正確であると思います。そして「The case for tightening monetary policy has become “a lot more compelling”.とも記述されている。つまり金融引き締め政策をする局面が非常に差し迫ってきている。としている。FRB議事録のfairly soonとダドリーNY連銀総裁の発言には極めて整合性があると言えます。その結果、短期金利先物ディーラーがいち早く動いてしまったと言えます。2月16日付当ブログに載せたチャートと同じ、シカゴ金融先物市場ユーロドル(3ヶ月物)12月限です。緑の線を前回同様に描きました。その水準に現在は位置します。98.385は利回りベースで1.615%です。ご覧の通り、今回の価格大幅下落(利回り急上昇)は異例と言えます。そして、これが15日に向けて1.75%方向に向かう動きになるのではと推測します。それは利上げが3月15日に行われると確信する市場参加者の心理を表現しています。そしてその後調整局面へと。こんなシナリオを描きます。この動きは階段を描くようなチャートにこの一年間はなると言えます。FRB幹部はフェッド・ファンド・レートが3年間をかけて4.00%前後の水準になるシナリオを描いている。その線で私たちもシナリオ立てをすることになります。それが為替市場でドル高を描くことになります。10年債利回り2.45%とまだまだ利上げを織り込む水準ではないのではと思います。こちらも3.00%方向に向うのではと推測します。それと量的緩和の終了観測と言う面では、最近ウォール・ストリート・ジャーナル紙には、債券購入の再投資を行わない観測が強まっていると書いています。現在のバランスシート4.5兆ドルを縮小するのではないかとの観測がもっぱらです。1.5兆ドルまで減らす思惑があるようです。4%のフェッド・ファンド・レートへの進行と、資産縮小を同時に進めるのが健全であると思います。今年はバランスシートの縮小は実施しないと言うWSJの観測記事を目にしましたが、あくまで観測記事、イエレン議長は次のFOMCで話し合うとも言っていますから、論議したこと自体が報道される。記者会見も行われる15日のFOMCには利上げと同時に会見内容に注目したい。トランプ大統領は無難な演説、トランプ節を封じた内容です。1兆ドルのインフラ投資が目立つ。そしてオバマケアについてそれに代わる医療保険制度を整備するつもりのようです。こちらもちょっと民主党への配慮ではないかと思います。株価も大幅上昇。本来共和党大統領のもとでは、経済界に優しい政策をとり、株価は上昇する傾向にあります。やっと本来の共和党政権下の市場環境になりそうですし、そうなることを期待します。

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株価上昇のもとの金融市場を見ましょう。私が注目する米1月PCEコアデフレーター1.7%前年比と、FRB議事録で謳っている2.0%に近づく方向になっている。金相場は1,250ドルの頭が重いと言えます。リスク志向が強まっており、リスク回避商品の上昇は望めない。中国の景況感が昨日の数字でも裏図けられており、商品相場、そして鉄鉱石価格は強い。その意味では豪ドルなどは高値圏を維持するのではと思います。ドルインデックスは101.90水準と想定通りドル上昇の動きの過程にあるようです。

ドル/円:10年日本国債0.06%と落ち着いている。日銀の金融緩和路線に変化はない。米サイドの要因に注意すればよい。つまりドル金利、特に私は先程述べたように短期金利の動きに注目します。チャート的には、ボリンジャーバンドのミドルバンド(113.06)をサポートに上限バンド(114.53)方向に向かうと言えます。ギャンスクエアでは116に非常に重要な節目があり、意識したい。ストキャスティックスは上方基調とまだ上昇余地を感じます。3月は彼岸までは円安・ドル高の相場と言う経験則がある。FOMCまではドル高相場、その後調整局面を描く相場ではとメインシナリオを立てます。丁度FOMC開催日にはオランダの総選挙が行われる。

ユーロ/ドル:今月のオランダリスク、来月からのルペンリスクを意識したユーロ安相場。そこにドル高相場。それを阻むのがECBの資産購入額がどのように変化して行くかに注目したい。3月末までは800億ユーロ毎月購入、4月から12月末までは600億ユーロ毎月購入するとなっている。その先どうなるのか。昨日の独2月消費者物価指数2.2%前年比とECBのインフレ目標を上回っている。今日発表のユーロ圏の数字は2.0%が予想となっている。まずは政策金利を引き上げる方向に検討が入るのかどうかに注視したい。今後2.5%方向に上昇すれば、一気に利上げ観測が盛り上がる。現在はそのような状況ではないと言えます。下記は日足チャートです。緑の平行線を参考にしたい。この平行線の範囲内で動くというのがメインシナリオ。ボリンジャーバンドのミドルバンド(1.0622)をレジスタンスに、下限バンド(1.0480)方向に向かうユーロ安相場を描きます。ストキャスティックスも中間圏から下方基調に向っており、まだ下値圏まで達していないことから、まだユーロ安相場が進むのではと思います。

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ポンド/ドル:こちらもドル高相場がポンド安相場を押し下げている。そして今月にも迫ったEU離脱正式通告と言うイベントを控えている。スコットランド住民投票が行われるのかどうかとのリスクも孕んでいる。5日移動平均線(1.2378)をレジスタンスに、現在はボリンジャーバンドの下限バンド(1.2321)を下抜けしている。ポンド安が過度に進んでいると言えます。戻ったとしても5日移動平均線で押し戻される。

豪ドル/ドル:これからはドル高相場の影響が強まるのではと言うのがアイディアです。しかし昨日の中国経済指標はどれも良い。資源価格の鉄鉱石価格のチャートを見ていても底堅い動きになっている。RBAは中立的な金融政策を今年中は貫くとのロウRBA総裁の発言もあるようです。但し為替についてはやはり豪ドル安の方が良いと発言されている。本邦投資家は比較的高い豪連邦債(現在10年2.83%)への投資意欲は強い。大きく豪ドルはドル高相場でも下げることはないのではと思います。ボリンジャーバンドの下限バンド(0.7626)が下値目安。大きく下回っても、ローソク足で下ヒゲが長く伸び、投資意欲が強いことを示すのではないかと思います。ストキャスティックスは底値圏に位置し、調整局面の最終段階ではと予感される。但しドル高相場は今回強いという不安材料が付きまとう。

NZD相場:こちらもドル高局面の調整局面が進む。ボリンジャーバンドの下限バンド(0.7109)が下値目安と言えます。こちらも中国頼みの経済、中国がくしゃみをすれば、NZは肺炎をするという経済構造と言えます。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 14時26分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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