水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2017年03月13日(月)

ECB利上げ観測に敏感なユーロ相場!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
いつもの散歩コース「大宮花の丘公苑」は次第に花が満開となっているようです。桜はまだ先にあるものの、桜もどきの木がわが世を謳歌しているようです。写真をご覧ください。昨晩の野球には感動しました。WBCでは日の丸を背負った選手が懸命のプレイをしています。普段は3、4番を打つ打者がバント、そしてセカンドの菊池選手は素晴らしいファインプレイ。接戦であり、午前12時まで試合が続き、熱戦でした。時間の経過が本当に早い。野球はシナリオのないドラマと言われています。そしてここぞという時に、何らかのプレイが飛び出す。一流の選手たちがそれぞれ味わいのあるプレイで味付けしてくれる。このまま勝ち進み、ロスアンゼルスで米国またはドミニカと対戦してほしい。日本人として誇らしく思える時間を楽しむことが出来る至福を味わいたいものです。

FRBは今週水曜日に利上げに踏み切るとの観測が金融市場のテーマになっています。しかしこんな中、ECBが来年にも利上げに踏み切るのではないかとの憶測が出て、ユーロ買いの動きにつながったようです。ドラギECB総裁は、成長とインフレを促進するため利用可能なあらゆる措置を利用するとの文言を、緊急性がもはや存在しないとの理由で削除したと木曜日の定例理事会の記者会見で説明しました。ユーロ圏2月消費者物価指数2.00%前年比と、ECBインフレ目標の2%に達しています。ユーロ圏経済の牽引車ドイツは、ロシアへの経済制裁の影響、フォルクスワーゲン問題を乗り越えて、依然として良い経済を維持している。私が追いかけているスペインは絶好調の景気状態。独、スペインの中央銀行は正直利上げに踏み切ってほしいと願っています。それを阻むのが、その他ユーロ圏構成国です。ギリシャ、イタリア、そして旧東欧圏の国々はそれは待ってよと言いたい。調整官であるドラギ総裁が走り回ることになります。その結果、上記文言を発する結果となったと思います。そして金曜日には、ECB高官筋の話として、資産購入の終了前に利上げを主張していると流れています。いろいろメディアを調べて見たら、そのような話を前提にして、今年9月から預金金利が上昇し始め、そして来年年央には資産購入額の縮小つまりTaperingが本格的に進むのでは、そして同時に来年年央にも利上げに踏み切るのではとのアナリスト記事を目にしました。4月から12月末までは毎月600億ユーロ購入すると決定しています。緊急性がないとのドラギ総裁の発言からは、ひょっとして今年中にも600億ユーロの額を景気状態、インフレ率を見ながら、前倒しする。つまり6月か9月頃から400億ユーロに順次縮小していくことも考えて行くのではないか、そして来年に入り、その額ももっと絞る。そして同時に利上げと言う伝家の宝刀を引き抜くということになるのではないかとシナリオ立てを考えることになる。それを先取りした動きがユーロ相場では表れている。金利先物ユーリボー9月限−0.26%と動いてはいない。預金金利上昇の動きは、短期金利をマイナス金利解消の方向へ向かう。ゼロ金利目指して先物価格が動いて行く方向をそろそろ考えないといけない。そしてその結果のユーロ相場。ユーロは難しい相場となります。ECBとFRBがそれぞれ利上げ方向の金融政策になると、ユーロとドルの綱引き状態になります。時間差攻撃相場になるのではと今まで以上に難しい通貨ペア。金利はまだいじるつもりはない日銀の方が分かりやすく、対円の方が分かりやすいとも言えます。益々血が騒ぐ為替相場と私は思っています。私が嫌うクロス円が注目される今年の為替相場であるのかもしれない。

金融市場では、FRBが年3回ではなく、年4回利上げに踏み切る市場観測が強まっています。昨日の日経新聞記事を見ると、10年債と2年債の金利差に着目した記事を目にしました。2年債が安定し金利差が拡大するトランプ相場演出と、イエレン議長が利上げに前のめりになる印象を与えた相場になるかに注目しています。現在は120bps前後の動きとしてイールドカーブは安定している。私はイエレン議長が前のめりになる相場を、短期金利先物から読み取れるのではないかと推測します。短期金利は素直に反応する。現在12月限1.64%と、3回の利上げを織り込み、4回目があるかどうかの過程にあるようです。1.75%になると4回の利上げを織り込む水準となります。波動理論から、水曜日までは上昇、その後利食い売りの調整局面が、昨年12月の利上げ局面と同様のチャートを描くのではと言うのが正論です。そしてその動きで為替相場を読みたい。

原油相場が下げている。WTIで48.49ドルとなっています。テキサスでのシェールオイル各社の会合で、増産計画が明らかになり、在庫が今後積み上がるのではとの懸念からのようです。これはウォール街には悪い知らせ。そして鉄鉱石価格等資源価格も下落している。オセアニア通貨直撃のようです。ドルインデックスは101.10水準といまいち上昇するスピードは弱い。ユーロ上昇にドル上昇が弱められていると解釈したい。

ドル/円:米雇用統計を消化し、金曜日のローソク足は上ヒゲが長くなり、陰線の形状となっています。水曜日の利上げは織り込み済み、利食い売りを急ぐ市場参加者が多いということを表しています。この先、ご祝儀相場で一旦上値トライとなっても、直ぐに引き戻されると予想します。来週は彼岸となります。ドル高も彼岸までのと経験則があります。秋の彼岸までは本格的上昇は期待薄なのかもしれない。サポートは5日移動平均線(114.34)。ボリンジャーバンドの上限バンド(115.15)を大きく上抜けすることがドル高には必要条件。ストキャスティックスは高値圏で下方転換模様と、ドル高相場には悲観的ですね。

ユーロ/ドル:ECBが来年にも利上げに踏み切るのではとの観測から、ユーロ高相場となっています。あるのかなと思っていたことが市場に流れている結果です。私もこんなことを思っていました。FRB利上げ以上に衝撃となっているようです。下記は日足チャートです。平行線で引いていたトレンドラインを上抜けした格好です。ボリンジャーバンドの上限バンド(1.0668)を上抜けし、シカゴ筋も損切に踏み切っているのかもしれない。上昇圧力は強くなるのではと予想します。金利は動いていませんが、思惑で動くユーロ相場となっている。割り切って考える思考を持ちたい。

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ポンド/ドル:英国のEUからの離脱を正式に明日にも通告することになるようです。心理的にポンドの売り圧力となっているようです。スコットランドの住民投票の観測もあり、ポンドは売り傾向にあるようです。ECBが来年利上げするのではとの観測から、ユーロ/ポンドは買い傾向が鮮明です。その影響もあるのでしょう。3月に入り、ポンド売り傾向が鮮明であり、利食いを適時入れている市場参加者もいるようで、現在はその局面にあるようです。5日移動平均線(1.2185)を明確に上回って行くかに注目したい。中期的に見て、ポンド安トレンドが続くのではと言うのが見立てです。

豪ドル/ドル:原油価格、鉄鉱石価格下落のあおりで豪ドル安が基本的に続いているのではと思います。金曜日からは米雇用統計の結果を受け、水曜日のFRBの利上げを織り込む相場観を持ちます。余りに早くからFRBメンバーが利上げ、利上げと合掌連呼した結果ではと思います。ちょっとやり過ぎたのかなとイエレン議長以下反省してほしい。5日移動平均線(0.7545)をサポートに、ボリンジャーバンドのミドルバンド(0.7638)近辺まで上昇する可能性はあるのではと思います。ストキャスティックスは上方転換となっている。

NZD相場:2月上旬から始まった中期NZD安相場の調整局面と解釈したい。FRBの利上げ観測からドル金利上昇のドル安相場に大きく左右された結果なのかもしれない。今週水曜日にドル高局面の極みをつけて、12月のようなNZD反発相場になるかどうかを注視したい。金曜日から3日間は待ちたい。その意味では明日終了時点のローソク足の形状を見守りたい。

面白くなった為替相場ですね。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 14時25分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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