水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2017年03月16日(木)

利食い売り仕切り直しの為替・金利相場!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
週末は毎週のように周辺の公園、荒川河川敷などを散歩して自然を楽しんでいます。先週は「大宮花の丘公苑」の散歩では、さくらモドキの次は、マンサクと言う黄色い花が美しく咲いていました。写真をご覧ください。ロウバイの次に来る黄色い花です。このように多くの花を見ると、心が和みます。

市場は今年4回の利上げに余りにも過剰に確信し過ぎたように思います。FOMCの声明文を読むと、やたらと2%のインフレ率目標が目立ちます。調査レポート中には私が注視するPCEの数字が出ています。概ね2%が今年と来年以降の予想のようです。直近の数字は1月の数字で1.7%となっている。これが来年以降は2%に収まる予定です。急カーブを描いて上昇するのではない。従って緩やかに利上げは行いたいとイエレン議長は説き伏せているように思えます。イエレン議長は、追加の利上げは今後数年間は緩やかに引き上げるのが適切のようだ。(Additional gradual rate hikes are likely be appropriate on the next few year.)フェッド・メンバーのFF Rateの予想を示したドット・チャートを見ると、平均で、今年1.375%、18年2.125%、19年3%、そしてその後の長期的予想3.0%となっている。2007年のFF Rate:5.25%の水準にまで戻さないものの、4%近辺近くまで引き上げることをイエレン議長は想定されている。しかもゆっくりと。金融市場は今年合計4回の利上げをするのではと過剰反応したように思います。私は短期金利先物価格の推移を参考にしています。下記はユーロドル(3ヶ月物)の動きです。4回織り込むとしたら、1.75%の水準、つまり98.25です。チャートではこの水準までには達していません。為替、株式ディーラーの先走り、金利知識のないディーラーの稚拙な動きに金融市場が4回と勘違いしたと思います。賢い金利ディーラーは冷静に判断していると言えます。左丸の部分は12月15日利上げ時の価格の推移です。急速に利食い売りを行い、そして右丸部分の今回利上げ時への準備をしました。凡そ1か月前に次回利上げ時に向けて思惑が働くチャートになると思います。後2回と想定すると、6月か9月かと言うことになります。6月に実行してしまえば、後一回と言うことになり、イエレン議長は心理的に楽になります。6月利上げが行われるシナリオを立てたい。それを緑のトレンドで示しました。そして最終的に今後2年か3年で3〜4%のFF Rateにすることをイエレン議長はシナリオを立てている。しかしイエレン議長はトランプ政権から嫌われているから、そのことはポスト・イエレン議長に任せることになります。トランプ政権の思惑通りインフラ投資、国内に工場を取り戻す政策が実を結ぶと、景気が非常に加熱することになると、FF Rateの引き上げが急になることも予想されます。それはトランプ政権の経済運営政策にゆだねることになる。それはまだ先のことと考えましょう。金利市場の動きからは、利食い先行の市場に変化している。それに連動した為替市場の動きではないかと私は解釈しています。それと現在4.5兆ドルと推定されるFRBの資産縮小も課題である。その意味では潜在的に長期金利は上昇する可能性があると言えます。

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もうひとつのイベント、オランダの総選挙の結果はポピュリズム政党ウィルダース党首率いる自由党(PVV)の勢いが後退しているようです。直前のトルコの外相のオランダ国内での政治活動を制限したことも、影響したのでしょう。ルッテ首相率いる自由民主党(VVD)が現状維持する情勢であり、これはフランス大統領選挙に影響を与えると予想される。ルペン国民戦線党首の勢いが失せることが予想される。このためにユーロ高にポジションを傾ける市場参加者が増えてくることが予想されます。ECB量的緩和縮小(資産購入額の圧縮)と利上げ観測とも相まって、今後のユーロ相場の羅針盤となります。

金融相場を見ましょう。日銀は予想通り、日銀金融政策決定会合にて現状の金融政策を維持しました。10年国債利回りをゼロ金利で維持するイールドカーブコントロールを継続すると言っている。10年国債で0.05〜0.10%近辺に維持することを狙っているようです。月末に国債の購入スケジュールを発表することにしてから市場は落ち着いているようです。原油価格はWTI:48.86と50ドルまであと一歩。金価格は1200ドル近辺と、欧州の選挙リスクは後退したようであり、上昇とは行かない。仏10年債1.04%、オランダ10年債0.50%と極めて落ち着いている。ドルインデックス100.80水準と、金利ディーラーに追随の利食い売り模様の相場ですね。100を割り込むまでは売られていない。

ドル/円:FOMCを消化し、調整局面のようです。金利低下を忠実に反映している。次回利上げ時期を巡って、また思惑が働くと反発局面もあるのではと思います。下記は日足チャートです。緑の線で大きなサポート、レジスタンスを引きました。115.00と111.50のレンジを抜け切れていません。調整局面と考えると、やはり下値111.50が目途ではと思います。時期も春の彼岸が迫り、ドル高相場終了の経験則が当てはまる可能性があります。ボリンジャーバンドの下限バンド(112.07)も下値のレジスタンスと考えても良い。下段のストキャスティックスも下方基調と、ドル安相場を後押ししそうです。いつ反発局面を迎えるのか、じっくり待ちたい。

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ユーロ/ドル:前段での説明の通りの理由により、ユーロ高局面となっています。ボリンジャーバンドの上限バンド(1.0700)を現在は上抜けしている。調整局面もあるのかもしれない。シカゴ筋は依然としてショートポジションを維持している。政治リスクの後退、ECBの出口戦略と、ショートポジションの意思がぐらついている。5日移動平均線(1.0645)を下回れば、再びユーロ売りの戦略が立てることが出来るのではと思います。

ポンド/ドル:ドル安の調整局面も、やはりBrexit通知を月末に控えて、大きくはポンド高の相場にはなっていない。ボリンジャーバンドのミドルバンド(1.2334)が大きなレジスタンスとしてワークしています。やはり1.2100方向ではないかと思います。ストキャスティックスもかなり高い水準に来ており、短期的に終わるのではないかと思います。

豪ドル/ドル:FOMCの結果、ドル安相場の豪ドル高に振れている。しかし今年の高値レジスタンス水準0.7700を大きくは上回っていない。ボリンジャーバンドの上限バンド(0.7761)はかなり高いハードルであると思います。ドル安相場が本格的に進むかどうかが、このハードルを越えて行くかにかかっています。ストキャスティックスも上昇基調を続けている。

NZD相場:こちらも豪ドル同様に、ドル安相場の影響からかNZD反発局面になっている。5日移動平均線(0.6938)は上方曲線となり、ボリンジャーバンドのミドルバンド(0.7083)が当面の上値目安となります。ファンダメンタルズ的には中立的な金融政策であり、中国経済に注意しつつ、戻り歩調もあるのかなと言うアイディアにとどまっています。

大きなイベントを消化し、新たなトレンドが出てくるかに注視したい。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 19時11分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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