水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

2017年05月23日(火)

スペイン経済好景気独走の勢い!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
今日の写真も茨城県奥久慈の風景です。NHK朝ドラ「ひよっこ」を見ていると、懐かしい茨城弁が聞こえてくる。「そうだっぺ」などの言葉がごく自然に出てくる土地です。イントネーションがどことなく逆になっており、そこがまた魅力です。各地の方言は残さないといけないと思います。写真は、私の心の故郷であるクナッパー邸の母屋です。昔の庄屋さんの家を改築して、ドイツ風の窓もつけました。もう30年程が経ちます。ここに居ると昔の風景が思い浮かびます。

スペイン経済が依然として好調を維持しています。先週発表された経済指標では、第1四半期GDP:0.8%前年比、3.0%前期比と、ユーロ圏主要国と比較しても頭一つ飛びぬけている。ユーロ圏全体の数字は、0.5%前期比、1.7%前年比、そしてユーロ圏第一の経済国独0.6%前期比、2.9%前年比と、スペインとは比較できないほど低水準です。下記のグラフは各国のGDP寄与度です。オレンジのスペインの寄与度が四半期毎に増していることが分かります。スペインの経済を引っ張っているのが観光業です。観光とそれに付随する飲食業が好調を支えていると言えます。ここ2〜3年漁夫の利を得ています。フランスがテロリスク、イタリアが難民、地震リスク、そしてギリシャがこちらも難民問題が尾を引いています。地中海の対岸の北アフリカの国々にはテロリスクがあり、ヨーロッパ人は行きたがらない。スペインはテロのリスクが低く、そして難民対策も強く打ち出している。ジブラルタル海峡は海流が強く、単なるボートで渡るのは難しい。今年も夏の季節になり、益々スペインに押し寄せる観光客が予想され、活況の観光業界です。世界経済フォーラム調査で、2年連続の観光ランキング世界一の称号が輝いています。スペインの政治模様では、第三位政党に成り下がったPSOE(社会労働党)が週末に書記長選挙を行いました。返り咲きを狙うサンチェス候補、前アンダルシア州首相ディアス候補、前バスク州首相ロペス候補の争いとなりました。サンチェス候補が50%弱票を獲得し、書記長に就任しました。去年は首相指名選挙で強硬に国民党のラホイ現首相の首相指名に反対した経緯があります。サンチェス氏が書記長に復帰したことで、国民党が議会の運営で野党の支持を取り付けるのが難しくなるのではとの懸念があります。そんな訳で、10年スペイン国債は1.62%と金曜日の1.58%から上昇している。今後の推移を見守りましょう。ユーロ相場には当面影響が出ないのではと思います。

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金融市場を見渡してみましょう。私が重視するドル短期金利先物12月限1.41%と、今後2回のFRB利上げを織り込む1.50%には届いていません。そんな訳で、6月の利上げ観測が強く出てこないことになります。ドルが上昇しない主要要因と言えます。ドルインデックスは96.90水準と心理的節目100からは大きくかい離してしまっている。原油価格がWTI:50.73と50ドルを上回ってきている。原油産油国の減産合意の延長観測が強いことが原因のようだ。そして米国では夏のドライブシーズンを迎え、ガソリン需要が伸びると思われます。

ドル/円:基本的にドル安相場であり、対円でもドル高とは素直に行かないのではと思います。今日のマンチェスターでのコンサート会場の爆破事件にしても、テロとの観測もあるようで、リスク回避志向に向う余地があります。ボリンジャーバンドのミドルバンド(112.18)とはかい離があります。中期的トレンドを見る90日移動平均線(112.36)はその上に位置する。ドル金利動向次第のドル円ではと思っています。しかしかと言って円ロングでのドル下落を狙うポジションを構築しようとは思いません。やはりBuy on dipsの作戦が正攻法であるように思います。

ユーロ/ドル:ドル安相場、そして欧州の選挙シーズンも極右候補台頭を許さず、先が見えてきました。そこで考えるのはECBの出口戦略がいつ飛び出してくるかに市場関係者は注目する。昨日もバイトマン独連銀総裁が、景気回復で賃金が上昇すれば、正常化は近いと発言している。資産購入の前倒しでの縮小、そして利上げが意外と早くなるのではとの観測が益々強くなる。そうなるとユーロ高は正当化される。しかし金利中心で見る私には、ユーリボー金利先物12月限−0.285%と一向にマイナス圏脱出の動きにはなってきていません。ユーリボー金利がいよいよマイナス圏脱出の動きになることを期待したい。チャート的に見ると、ボリンジャーバンドの上限バンド(1.1200)に沿ったバンドウォークの動きを継続している。サポートは5日移動平均線(1.1155)と言えます。調整するとなると、ミドルバンド(1.0968)に注目することになります。

ポンド/ドル:やはり6月の総選挙が気になる相場ではと思います。喉元のとげがまだ刺さった状態にあると言えます。経済のファンダメンタルズ的には良好のようです。揉み合いのチャートで、1.3000と1.2900のレンジの範囲内であり、上抜け期待もあるようです。英国は今日の事件もあり、テロリスクが常に付き纏う。

豪ドル/ドル:原油相場回復と共に豪ドル高のチャートになってきました。下記は日足チャートです。ボリンジャーバンドのミドルバンド(0.7443)を上抜けし、上限バンド(0.7562)を目指すことが期待される。RBAは中立的金融政策を貫いており、ドル安相場が豪ドル高のけん引役なのかもしれません。

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NZD相場:こちらもドル安相場が牽引するNZD高の動きになってきている。中期トレンドの指標90日移動平均線(0.7055)を上回るかに注目したい。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ



Posted at 15時08分


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

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