水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

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2016年12月29日(木)

ゆく年くる年!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
今年もあと3日となりました。私は昔から欧米スタイルでのクリスマス休暇、そして年末年始の過ごし方を踏襲しています。そんな訳でここ2週間は休暇モードです。正月3ヶ日が明けると即戦闘モードです。この歳になると戦闘モードと言うのは語弊があり、スロースタートと言えます。年末年始は故郷に向う。そしてその途中に市場が騒がしくなります。築地のマグロのセリのように活発に行きたい。今日の写真としては、12月上旬に訪れました皇居の写真です。桜田門を久しぶりにじっくり見ました。ここで井伊直助が水戸藩藩士に襲われた桜田門の変があった所です。井伊直助が存命していたら、江戸幕府の動きが開国に向っていたのではと思い巡らします。本当に歴史は面白いですね。

金融市場も静かなことで、今年をざっくり振り返り、そして来年の糧としましょう。今年は日本株価、為替特にドル円相場ともに、年初が高く、その後鍋底、そしてトランプ期待から11月から急速回復相場となりました。

年初から振り返ると、昨年末FRBが利上げを実施し、今年はいつ利上げに踏み切るかの期待相場でした。それが中国景気不安、原油相場下落、Brexitリスクと、足を引っ張り続けられました。FRBが利上げには踏み切らず、期待感が次第に萎み、リスクを意識した金融市場でした。恐怖心の心理状態が相場を左右することを改めて実感しました。それがマックスに達したのがBrexitであったと言えます。ポンド下落で、リスク回避志向の円高相場に引きずられたと言えます。その結果兜町も同調反応であったと言えます。慌てたのは日銀であったと言えます。景気の足踏み、インフレ率2%には程遠く、黒田丸は大胆な手を打ったかに見えました。イールドカーブコントロールとオーバーシュート型コミットメントと一般の方にはほとんど理解不明な政策を打ち出しました。要するに量的緩和から10年の国債金利利回りをゼロ近辺に安定させることと、2%のインフレ率達成のために、量的緩和も続けることでした。しかしこれも現時点では空振り模様です。しかしこれに手を差し向けたのがトランプ次期大統領でした。日本では金融面つまり麻生さん、黒田さんはトランプさんに頭が上がらない。安倍さんが代表して急遽トランプタワーでご挨拶、感謝を表明することになったのではと私は好意的に解釈します。そして米国では、インフラ投資、そして財政出動をすると勝利宣言演説で公約し、米株上昇そしてドル高になり、現在に至っている。そしてFRBもやっと利上げ環境が整ったとして、今月利上げに踏み切りました。そして来年は3回利上げ実施になるのではとの観測が強まっています。金利重視の私としては、10年債利回り1.50%近辺から一気に2.50%に上昇と、短期金利先物ユーロドル(3ヶ月物)12月限1.565%と、年間3回0.25%毎の利上げを織り込んだ水準に来ていることに注目しています。この期待感が剥げ落ちるか、それとも期待感通りにこの先利回り上昇となり、もしかすると4回以上の利上げもあるのかどうか、どちらにサイコロが振らされるのか、期待感と、一抹の不安感が交錯します。

下記のグラフをご覧ください。2004年から現在の利上げ時点までのFRBの歴史を示しています。2006年から2007年当時にはFRBは5.25%まで引き上げました。そしてリーマンショックを迎えることになります。FF 金利が5.25%であった時には、ドル円は120円前後でした。そしてFRBが1%から利上げを開始した2004年年央時点では105円前後でした。この間の時期に凡そドル円は15円上昇したことになる。今年の9月からの流れと一致している。その意味ではこの先期待が持てません。今回の一連の流れからせいぜい10〜15円の上昇が今後2〜3年の期間で期待される言うことではないか。その意味で130〜135円が2〜3年の間の高値ではないかと描きます。むしろトランプ政権とFRBの対立が激しくなり、トランプ政権が公に景気刺激をするために低金利をFRBに求める、そしてドル安政策で輸出振興と言う手段に打ってくるのかもしれない。これが最大の来年のリスク要因として意識したい。その意味ではハネムーン期間が明ける春の彼岸頃がドル円の高値ではと描きます。焦ったトランプ大統領が再び動くのが秋の彼岸ではと思い巡らします。その頃になると一旦萎んだ利上げセッションの開始が期待されるのではと思います。つまりそれまでは1回のみの利上げになるのではと思い巡らします。シナリオ1の3回以上の利上げセッションと、シナリオ2の利上げの期待感を裏切ることを描くことになります。第二のシナリオは今年と瓜二つと言えます。

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クリスマス後の金融市場を見ると、依然として調整局面のようです。原油上昇の動きにあるようです。ベネズエラ、イラクが来年から減産に踏み切るようで、ロシアを含めた非OPEC国、OPEC国が足並みを揃えている。ガソリン高が来年は続きそうです。日本は野菜など生鮮食料品が上昇、そしてガソリン高と、インフレは加速しそうです。コア・コアの数字に注意したい。そして金価格は依然として1100ドル台ミドルとリスク回避の動きにはなっていない。そんな訳でドルインデックス103ドル台キープと、まだまだドル高相場にあるようです。

今日も大きな動きが出ていなく、チャート分析は省略します。

Mucha suerte y Feliz Año Nuevo!

ケ・セラ・セラ

Posted at 11時48分 パーマリンク


2016年12月26日(月)

トランプ対FRB!

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Feliz Navidad!

クリスマスですね。スペインではクリスマスが来年1月初めまで続きます。今日の写真は公益財団法人日本スペイン協会で振る舞われたスペイン風オムレツです。スペイン語では、Tortilla Españolaと言います。メキシコではタコスを巻いている皮のことを言います。全く別物です。一年ぶりにフォンテス神父に再開しました。その神父さんは料理好きです。このスペイン風オムレツ、イカ墨の煮物、にんにくのスープ、サングリア、そして特製サラダを作っていただきました。フォンテス神父は長く上智大学で教鞭をとり、現在は福岡在住です。フランシスコ・ザビエルの末裔と聞いています。数年前故郷に戻られたときに判明したと聞きました。ザビエルの兄に軍人の家系であると判明しました。ザビエルが今の時代に生きていたら、写真のようなフォンテス神父さんのような風貌であったと思い描きました。いろいろとスペイン協会に関わっているのですが、益々来年は忙しくなるのではと思っています。

日経新聞12月21日の経済教室伊藤隆敏コロンビア大学教授の投稿記事「米金融政策の行方」の記事を興味深く読みました。最大のリスクシナリオはトランプ政権とFRBのあつれきが強まる可能性があると指摘されている点です。私の前回ブログでの見出し「FRB:利上げセッションの開始宣言」となるか、それともトランプ次期大統領の圧力が勝るか、どちらになるか現在では分からないのではと思います。FRBの最大の金融政策目標はインフレ目標2.00%にコントロールすることです。現在の経済活動を推測するに、FRBは来年、そして再来年と利上げセッションを続けると私は思います。最終的に政策金利であるFF Rateを5%近くにまで持って行くのではと想い描きます。しかしそれをトランプ大統領が阻むこともあるのではと伊藤教授は詮索されている。高金利政策がインフレ投資、不動産投資に悪影響を与えるために低金利政策をFRBに求める方針に転換する可能性があるという。尤もなことです。そこでシナリオが二つあるという。一つには財政拡張政策は実行されるが、FRBの独立性は尊重されるというケースです。財政刺激でインフレ率が2%を越えて更に上昇する気配を見せると、金融政策の引き締めは加速する。結果株高、ドル高のメインシナリオに近い状態がもたらされる。しかし過去の反省からブームはバブルに発展することはなく短命に終わる。二つ目はトランプ政権がFRBの独立性を無視して圧力をかけるケースと言う。来年の交代メンバーは既に決まっている。ハト派が多いという。そしてイエレン議長は18年2月に任期が切れ、後任には政権の意向と合致した人材を充てるということです。このケースでは利上げのペースは緩やかであり、インフレ率上昇、実質金利低下、ドル安をもたらしかねない。不動産バブルが発生する可能性があるという。どちらのケースが良いというと、私は第一のケースが望ましい。実質金利が低いままのバブル発生は望ましくない。トランプさんは、インフラ投資、不動産業隆盛が本音でしょう。イエレン議長は、米政権のご機嫌をとるようには思えない。あくまでも独立した金融政策立案機関として運営して行く方針のようです。しかし政治の圧力は避けられない。トランプ政権がまっとうな賢明な政策を打ち出すように望みたい。トランプさん、そんなにイエレンおばちゃまに圧力をかけないでくださいね。それがアメリカを再びグレートに復活させるための術と私は思います。

来年はトランプ色が強い米政権運営になることが予想される。インフレ率は上昇するのでしょう。そしてFRBは利上げは現在の金融情勢では3回の利上げを織り込んでいる。問題はその先であると言えます。ハネムーン期間が終了する4月以降に、FRB対トランプ政権と言う構図が鮮明になると、その後の利上げに不透明感が出てきます。この辺りを、財政政策、金融政策、その結果の為替・株式等金融商品がどのように動くかが焦点となってきます。ドル高は対円で見ると、春の彼岸辺りが経験上トップではないか。そして秋の彼岸頃に再来年の金融政策が固まってくるのであろうと推測すると、そこからドル高となるか、それともFRBの金融引き締め政策に変化が出てくるかにかかってくるのではないかと思います。その結果のドル安へと。4月と9月が相場の節目であることには違いない。ドル高かそれともドル安になるか地道な分析、情報収集は欠かせません。

それでは今日も市場はほぼ欧米市場が閉じており、充電期間に充当したい。

皆さん、気楽に行きましょう。

ケ・セラ・セラ

Posted at 11時09分 パーマリンク


2016年12月15日(木)

FRB:利上げセッションの開始宣言!

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Hola!
Qué tal!
Muy bien, gracias!
今年最初の忘年会に参加しました。ボストン銀行のOBで作る「ボストンクラブ」の忘年会に飛び入りながら参加しました。女性が多いですが、いろいろなキャリアをお持ちのようです。翻訳家、サンバの特技、フェラーリ2台所有の社長さんなどです。いろいろと話すとやはり金融界出身でどこかに通った所があり、親しみやすい。場所は麻布十番のおしゃれなイタリアレストランです。「Osteria Dieci オステリア ディエチ」という名前です。全て美味しくいただきました。スペイン料理と近いですが、煮込み料理などは洗練された味覚であったようです。イカ墨のスパゲッティの写真を載せました。これはスペイン料理にはない。イカ墨のパエリアはありますが。

予想通りFRBはFOMCで政策金利FF Rateの誘導目標を0.25%引き上げ、上限のレートを0.75%としました。景気が順調に回復しており、金利も徐々に上昇、FRBのインフレ目標2.00%に接近していると言えます。今年を通して懸念された不安材料、つまり中国景気後退、原油価格下落、そしてBrexitの影響は、ことごとくクリアされ、一年待ちに待った利上げ発表と言えます。注目のFRBメンバーのドットチャートを下記に載せました。これを見ると来年末のメンバーの大勢は1.50%前後と言えます。ウォール・ストリート・ジャーナル紙などメディアは来年3回の0.25%毎の利上げを見込んでいると言えます。昨年までは声明文の文言に注目が集まり、いつ利上げが行われるかに関心が集まりましたが、今は何回来年利上げが行われるかに市場関係者は注目している。利上げセッションの開始を宣言したと言えます。再来年以降を見ると、18年は2.00%前後、19年は3.00%前後と予想している。10年前のITバブルの時代はFF Rateは5.25%であることを見ると、また昔に回帰する動きのようです。皆さん経験を積んだFRBメンバーですから、引き上げに対してアレルギーはないのではと思います。短期金利先物市場ユーロドル(3ヶ月物)来年12月限を見ると利回りベースで1.605%となっている。0.10%以上の大きな利回り上昇の動きで、この見通しを織り込む動きとなっています。9月限1.435%と前日から0.12%の大幅上昇の動きとなっています。金利上昇の動きはドル高相場を形成します。ドルインデックスは102.25水準と13年ぶりの高値水準と言えます。素直に考えると、ドル高の傾向が数年続くのではと思ってしまいます。利食い売りを繰り返し、ドルは更に高くなるのではと思います。そう言えば、確か数日前に日銀かどこかがドル円で130円を想定した対策を立てねばいけないと言っていたと思います。日銀は10年国債を買ってゼロ近辺にペグするイールドカーブコントロールに力点を9月に移したばかりであり、早々変更する訳に行けない事情があるようです。これから引き締め気味の金融政策に舵を切るかどうかに日銀審議委員は考えることになります。変更がないと、ドル円は120円を超えるドル高示現となります。それを阻むのが、トランプさんが経済成長を図るためにドル安政策を鮮明にするかどうかでしょう。それは1月就任後に打ち出されることになります。ゴールマンサックス人脈を活用して、あのトランプタワー内で現在勉強されているのでしょう。

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金融市場を見ましょう。NY株式市場は下落の動きとなっています。来年以降の利上げが経済活動には悪影響を出すのではとの懸念と言えます。不動産融資に負担、会社の運転コストなどが問題となるのでしょう。自然な動きのようです。今日からどの程度調整するかに注目です。意外と短期で終了すると楽観する見方が台頭すると、20,000ドルが見えてきます。金相場は依然として1200ドルを回復する気配を見せなく、投資対象ではないようです。そして原油WTIは51.04ドルと50ドルを維持している。減産合意の余韻が続いていると言えます。

為替市場を見るとドル高相場が鮮明と言えます。

ドル/円:下記は1年半のスパンの日足チャートです。緑の曲線で現在のトレンドが明確なドル高基調であることを示しています。そして緑の線でギャンスクエアの非常に重要な節目(121, 127)、重要な節目(124)を示しています。この線のハードルを次々にクリアしていくかに注目することになります。そして左の丸部分概ね123円前後が当面の高値目安であると思います。そのためには121の非常に重要な節目をクリアしなくてはいけない。当面の目標と言えます。下値は116の非常に重要な節目を下抜けするかに注目です。ビッグピクチャーは長期の円安傾向と言えます。来年のある時期に130円もあるのかもしれませんね。

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ユーロ/ドル:ドル高の流れに中のユーロ安相場と言えます。先週のECB緩和基調の政策も後押しします。ボリンジャーバンドの下限バンド(1.0487)に沿った動き、レジスタンスは5日移動平均線(1.0572)と言えます。

ポンド/ドル:ドル高の相場に逆らった動きをしていると言えます。Soft Brexitの期待感が強いのでは。そしてひょっとしてBOEは利上げに舵を切るのでは。理解不能です。一時的にBrexit後、ポンド安に振れて、輸出改善から英景気が一時的に良くなったことが強調されているのかもしれない。中期的に見て、Brexitの長期的影響を反映して、ポンド安になるのではとビッグピクチャーは描くことが出来る。いずれ落ちてくるのではと思います。

豪ドル/ドルとNZD相場については、多くを語れません。ドル高の影響を色濃くした昨日と言えます。豪経済、NZ経済好調VSドル高の構図ではないかと思います。

今日はこの辺りで。例年ならクリスマス相場ですが、昨年からその相場を許さないFRB政策金利引き上げと利上げセッションの決定と言えます。来年は静かにクリスマス休暇を楽しみたいと思うのは私だけでしょうか。

Mucha suerte!

ケ・セラ・セラ

Posted at 12時10分 パーマリンク


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

活動状況・著書

スペイン情報発信センター
スペイン情報発信センター
スペインに関する様々な情報をコラムなどを交えながら紹介。

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