マーフィーの「日々是好日」
 

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2016年05月28日(土)

「流動性(価格)」があることのありがたさ [雑感]

前回でも触れましたが、昨今のFX会社、証券会社の顧客サービスの向上度合いは「尋常と思えないくらいのレベル」に達していると考えられます。1ポイント以下のスプレッドや、約定率の向上など、それぞれのFX会社や証券会社が、自らの収益の為とは言え、かなりの無理をして顧客獲得競争をしていると想定されます。

中には取引時間や相場状況に関わらず、固定スプレッドを売りにしている先もあるぐらいです。この固定スプレッドについては、長年、外国為替相場に携わってきた一市場参加者として、「あり得ないほどの高水準のサービス」と考えられます。そもそも、たとえスプレッドが大きくても、プライス(価格)が存在するだけでもありがたいという市場環境でも生き残ってきた私のような人間からすれば、今の投資環境は「天国」と言っても過言ではありません。

市場に常に流動性があるということ、つまりは、価格が存在すること自体、そもそも、マーケットに生きる人間にとっては、決して「与件」(与えられた条件)ではありません。私は、かつては、重要経済指標が発表にある直前には、ポジションのサイズを大幅に落としていました。何故なら、経済指標の発表結果内容が、事前予想と大幅に違って、相場が大きく変動する可能性が常に存在していたからです。

この相場変動の可能性については、本来、昔も今の同じはずなのですが、最近では、リーマンショック等で大きく荒れた時期を除いて、市場から価格が「消える」ということはほとんどあり得ません。「スリッページ(すべり)」自体、過去では当たり前のように起きていました。それが、本来の外国為替市場であったのです。

ここに笑い話とは言えない「実話」があります。

私がかつて在籍した邦銀にて、ある海外支店にいたチーフディーラーが、ある重要経済指標の発表直後に、相場が当初の思惑と違った方向に動いたので、自らのポジションを手仕舞しようと思って、価格を求めるべく、ブローカー(仲介業者)に求めた時のことです。彼はドル円のロング(買い)ポジションを持っており、市場で売り戻してスクウェアにしようとしました。実際の価格の大台は忘れましたが、ここでは説明を分かりやすくする為に、仮に大台を109円としておきましょう。「80 Bid(買値80銭)」とブローカーが叫ぶので、彼は「Yours(ユアーズ、売り)」と叫びました。これは、109円80銭の買値が見えたので、その買値を叩いて「売ろうとした」ということです。
 
しかしながら、途端に、ブローカーは、「Change(チェンジ、変更になった)!!」と叫び、続けて「70 Bid(買値70銭)」と叫んだのです。つまり、価格が変更になり、109円80銭が109円70銭に変更になったわけです。つまり、ドル円相場が下がったわけです。チーフディーラー氏は、納得いかないものの、それでも良いと思い、すかさず、「Yours(ユアーズ、売り)」と叫びました。ところが、またしても、ブローカーサイドから、「Change(チェンジ、変更になった)!!」との声が・・。そして、続けて「60 Bid(買値60銭)」と聞こえてきたのです。

この繰り返しが続き、何と、チーフディーラー氏がようやく売れたのは、20銭(109円20銭)だったのです。すなわち、当初は、109円80銭で売るはずのところが、実際には、109円20銭で売るはめとなったわけです。その差、60銭ですから、元々のポジションサイズからして、予想外に「損失」を拡大させたことは言うまでもありません。

実は、この話には、続きがありまして、実際のマーケットは、20銭まで売られた後、反転し、逆に、どんどんと上昇していき、チーフディーラー氏が当初に売ろうとしていた水準であった80銭レベルにまで戻るのにあまり時間が掛からなかったのです。買値(Bid)がないうちは、どんどんと下げていき、一旦、買値(Bid)が現れたと思うと、そこが底となり、反転・上昇という、ある意味、典型的な「往って来い」の往来相場となったのです。

相場の格言に、「押しのない相場は暴騰し、戻りのない相場は暴落する」というのがありますが、その時の相場は、売りたい時は買い手がいない為に、誰も売れず、相場はどんどんと下げていき、誰でも売れる段階となると、もはや、それ以上は下がらず、あとは上がるのみという、まさに相場らしい動きを見せつけられたわけです。

チーフディーラー氏は、この一連の動きを味わわされた後に、苦笑いしながら電話で話してくれたのですが、私自身もこの類のマーケットは無数に経験してきました。ですから、基本的には買いたい時には買うことが出来、売りたい時には売ることが出来るのは当然である上に、価格自体のスプレッド(BidとOfferの開き)が極小であるという、昨今のFX市場の「異常なほどの流動性の存在」には驚かされる次第です。

もちろん、FXが、このように個人投資家にとって好環境であること自体、喜ばしいことなのですが、この背景には、涙ぐましいFX会社、証券会社の努力があることを忘れてはなりません。と同時に、実際の外国為替市場の恐ろしさが個人投資家にまで伝わっていないのが気掛かりとも言えそうです。

いつなんどき、あの2008年のリーマンショック時のような動きがないとも限りませんし、何らかの突発的な動きが生じて価格が「消えて」しまうリスクが生じないとも限りません。砂上の楼閣」とは言いたくありませんが、最近では、FXにおいて、本来の相場からはあり得えない、個人投資家にとって無類の好環境の下でトレード出来ているのだという理解が必要だと思います。本当にありがたいことだと思うのです。ですから、例えば、「自分のロスカット注文が無理やり付けられた」等々と苦言するのは、あまりにも、本来の市場を知らなさすぎる、そんな気がするのです。

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2016年05月25日(水)

9勝6敗は最強?! [トレードの心得]

■いきなり、昔の話をさせていただきますが、FX(外貨証拠金取引)がまだ誕生する前の1995年当時、ドル円相場が100円をブレイクし、90円、80円とドル急落した時の個人投資家の外貨預金への関心度はとてつもなく大きかったことを覚えています。

当時、私は米シティバンクの東京支店にて外国為替部長として、国内の外資系銀行として最大規模のトレーディングチームを率いていました。そして、シティバンクは日本市場にて深く食い込み、個人金融という部門にて日本国中に数多くの個人投資家を顧客に持っていました。

しかも、富裕層とも言うべき大口預金者を多数抱えていたこと、そして、その多くお客様が外貨預金に殊更関心を持っておられたという背景もあって、私は、個人金融部門の米国人責任者から頻繁に外国為替相場に関するレポートを顧客向けに書くように依頼され、トレードの合間を縫ってレポート作成に時間を割いていたのを覚えています。

レポート配信回数は月2回だけでしたが、部数に関しては、何と、当時の日本経済新聞社が発行していた「日経金融新聞」を上回っていました。「日経金融新聞」はその後、2008年1月に廃刊となり、現在の「日経ヴェリタス」に引き継がれましたが、当時の「日経金融新聞」の発行部数は、4万から5万部であったと聞いています。

「日経金融新聞」と言えば、プロの金融マンはもとより、個人も含めて、金融を極めようとしている人々の中では絶大な人気を誇っていました。その「日経金融新聞」を少なくとも部数の上で上回っていたのがシティバンクの顧客向けレポートだったのです。要するに、それほど、個人投資家の関心度が高かったと言えましょう。

私は、外国為替トレーディング部門の最高責任者でしたので、こういった個人顧客向けのレポートのみならず、セミナー等を依頼されることも増えていきました。最初の頃は、銀行内の大会議室で開催していたのですが、やがて「帝国ホテル」の大広間を用いて開催するに至ったのは興味深いことです。

そして、シティバンク内の個人顧客向けセミナーへの参加条件として、預金残高2千万円以上という条件を付けても、毎回、数百人程度に参加人数を制限せざるを得ないほどの盛況が続いたのです。記憶を辿ると、セミナー会場の前列には、私の顔写真が入ったレポートを片手に握りしめて真剣な眼差しでこちらを睨んでおられたお客様が多数おられた光景を未だに忘れられません。


■話は戻って、1995年に入ってすぐに円高傾向が鮮明となり、ドル円相場が、4月に90円から80円に向けて下げる局面での、個人による外貨預金人気は、絶大なものでした。

早い話が、1ドル=100円というレベルを見た時点で、すでに、個人による外貨預金人気が大きく高まっていたわけですが、1ドル=90円、80円とドル急落する局面で、個人投資家が「ひるむ」どころか、逆に「勢いを増す」格好となり、円投方式(円資金で外貨を購入する方法)で、ドルやその他の外貨を買っておられたことを記憶しています。

当時のシティバンクのディーリングルーム内には、こういった個人客の外貨買い注文が毎日大量に入ってきました。しかも、注文の金額があまりにも大きいので、単位を確認したほどでした。結局、皆様もご存じの通り、ドル円相場については、1995年4月19日に1ドル=79.75円を付けた後、ドル反転・上昇開始し、8月には90円の壁をブレイク、9月には100円の「レジスタンス」も抜けていったのです。興味深い現象としては、1ドル=80円台、90円台でドルを購入された個人投資家の利食いの外貨売り注文が1ドル=100円近辺で大量に並んだことです。

その当時は、FX(外国為替証拠金取引)なるものは未だ存在しておらず、外貨預金を通じての外貨買い、外貨預金の解約を通じての外貨売りしか、個人投資家は「トレード」出来なかったわけです。当然のことながら、買いを先行させることしか出来ず、売りから入ることは出来ませんでした。もっとも、1995年4月以降、1998年8月に1ドル=147円までドル上昇したわけですから、結果的には、買いを先行させることは功を奏したことにはなったわけです。もちろん、1998年8月からのドル暴落によって、大きな痛手を被った個人投資家が続出したことも事実です。

外貨預金を通じての外貨の売買(実際には買ってから売る)ですから、手数料はかなり高かったです。スプレッドも今のFXに比べたら雲泥の差以上です。もちろん、銀行にとっては、その分、大きな収益源であったわけですが・・・。


■最近では、各FX会社が提供しているサービス内容を見ると、手数料無料は当たり前、スプレッドもないに等しいほどです。個人投資家にとっては、極端に有利な環境にあると言えましょう。1995年当時とは比較にならないとは言え、昨今のFX会社の顧客獲得競争を巡っての過剰とも言えるサービス向上は、FX会社の経営にとっては厳しいものの、顧客にとっては大いに評価されてしかるべきでしょう。

このような最高のサービスレベルの環境下にあって、あとは、皆様がどこまで正しい「トレード技術」を自ら習得されていくかに掛ってくるということです。相場を「予想」することは大して重要ではなく、実際の相場にて、どこで買いどこで売るかということ、いつ買っていつ売るかということを、具体的に判断する技術を身につけることが最重要となってきます。

「トレード技術」を身につけないと、たとえ相場予想は正しくても、結果として収益を得ることは出来ず、損失だけが膨らんでいくことになりかねません。ロスカットを覚えることが大事だとよく言われますが、それも、この「トレード技術」の1つに過ぎません。

尚、自分自身が納得して、体系立てた、自分が置かれた投資環境(トレードに割ける時間、資金量、リスク許容度)に合致したトレードスタイルを確立するまでは、最小単位での「実践トレード」をお勧めします。ここで言う最少単位とは、千ドル程度の単位でトレードを念頭に置いています。決して大袈裟ではなく、1万ドル単位のトレードでは、大き過ぎるわけです。とにかく、自分のスタイルが確立するまでは、ポジションは小さければ小さいほど良いわけです。

もっとも、「デモトレード」では、実際にポジションを持った時の臨場感はなく、ストレスを経験することも出来ません。人間は弱い生き物ですから、どうしても「やすき」に流れやすいです。その意味で、たとえ小さくても「ストレス」を経験することが大事です。そもそも、人間とは、どのような行動においても、「苦痛を避けて快楽を得ようとする」わけです。

トレードにおいて、このように「苦痛を避けて快楽を得ようとする」と、必然的に、収益が小さく、損失が大きくなります。理由を単純化してご説明すると、利益は早く実現させようとし、損失は先送りしたくなるからです。従って、並の普通の精神の持ち主が、普通にトレードすれば、回数を重ねれば重ねるほど、右肩下がりの収支ラインとなります。収益が伸びず、損失が膨らむ結果ですから、当然のことと言えますね。

この人間本来の行動パターンを知り、さらに、少しばかり心理学を学ぶかどうかで、かなり結果は異なったものとなるでしょう。私は、トレードでは、「9勝6敗」が最強だと思っています。相場が相手ですから、15勝全勝は不可能ですが、13勝2敗、12勝3敗でもかなり難しいです。

一方、2勝13敗、3勝12敗でトータル収益が残るほど、FXは甘くありません。一部で、格好良く、勝ちの数が極端に少なくてもトータルで勝つことが大事だと言う人がいますが、それは、あくまで「理想論」です。このような「理想論」を唱える方は、実際には、自分がそう出来なかったから、そう出来れば良いと単に「夢物語」を語っているに過ぎないケースが大半です。すなわち、机上の空論なわけです。

このように考えると、現実問題、やはり9勝6敗が最強だと言えましょう。そして、この9勝の値幅を出来るだけ大きくし、6敗の値幅を出来るだけ小さくすることが出来る「トレード技術」こそが、皆様が習得されるべき、正しい「トレード技術」であると思います。どうぞ、FXを通じて、経済的幸福を大なり小なり得られる為にも、ゆっくりと時間を掛けて(時間にレバレッジを掛けて)、「トレード技術」を学ばれることをお勧めします。それまでは、決して資金にレバレッジを掛け過ぎないことを肝に銘じることが大事だと思います。

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2016年05月21日(土)

「相場解説者とトレーダーの違い」について [雑感]

今回は、「相場解説者とトレーダーの違い」をテーマにお話してみたいと思います。

尚、ここで言う「相場解説者」は、一般的に相場の動向を解説したり、予測したりする人々(一般的なアナリスト)であり、「トレーダー」は、自己資金を投じてポジションを持っている個人投資家の大半を対象としています。尚、内容は、あくまで「一般論」であることをご了承して下さい。

ちなみに、「トレーダー」には、自分のポジションで収益を上げることを要求される「ポジショントレーダー」と、顧客担当のセールスを担う「カスタマートレーダー」の2種類があります。この場で言うトレーダーは、「カスタマートレーダー」ではなく、ポジションで収益を上げることを期待されている「ポジショントレーダー」を指しています。

さて、以前、「トレードに際しての思い込み」について考察しましたが、「思い込み」は、まさしく、「相場予想」について当てはまるケースが多いです。そして、この「相場予想」が、それを行う人々(相場解説や、トレーダー等)によって、質的に大いに異なってくるということです。

まず、本ブログの読者の大半であると思われる個人投資家の皆様(私も含めてです)について考えてみたいと思います。つまり、私たちは、概ね、先ほど申し上げた「ポジショントレーダー」に属するとの前提でお話します。私たち「ポジショントレーダー」に一般的に見られるものとして、実際にポジションを造成した時に、先ほどの「トレードに際しての思い込み」が原因となって、そのポジションが自分の「相場予想」に従って推移することを期待し、実現するものだと独り決めして信じ込む心の状態になるケースが多いという実情があります。

そして、一旦「思いこむ」と、相場関連で発表されるニュースにしろ、経済指標にしろ、全ての「要因」「材料」に関して、冷静に判断出来なくなる傾向があります。何と言っても致命的なのは、目の前の相場の動きがまともに見えなくなり、当初はそのレベルを越えたら損切り(ロスカット)を想定していた水準に達しても、潔く「目の前の現実」を認めなくなってしまいます。

要するに、相場においては、目の前の現実が全てですが、この現実を認めないということは、その人は、自分の世界に入ってしまっていることになります。ある通貨ペアが上がる、もしくは下がるということが、一旦、その方向に自らがポジションを造成した瞬間以降、あたかも「既定路線」となるわけです。

ところで、相場をやっているとすぐにお分かりになると思いますが、「買い材料」と「売り材料」があります。しかも、それぞれ、無数にあります。具体的に、比較的ポピュラーな「材料」として、「輸出企業の売り」と「輸入企業の買い」があります。日本で聞かれるのは、輸出企業の売りは全て円買いサイドの要因であり、輸入企業の買いは、全て円売りサイドの要因です。例えば、ドル円相場が上がれば、輸入企業の買いが入ったとか、輸出企業の売りが待ち構えているとか説明されます。一方、ドル円相場が下がれば、輸出企業の売りが入ったとか、輸入企業の買いが待ち構えているという風になります。その他、経済指標、政治情勢、その他イベント等、相場に影響を与えると考えられている要因は無限にあると言って良いでしょう。

これらの無数の「相場要因」「相場材料」が相場の世界では面白い現象を引き起こします。それは、一般的には、相場は「要因」「材料」によって動いていると思われがちですが、実は、相場が「要因」「材料」を作っているということです。

何が言いたいかというと、上昇相場では「買い要因」「買い材料」が探され、下降相場では、「売り要因」「売り材料」が探されるということです。このことに関して、「相場を解説する人々」と「実際にトレードをする人々」は、お互いにかなり異なった行動パターンを取るケースが多いようです。

まず、「相場を解説する人々」がどのような行動を取るかと言うと、上昇相場では、相場が上昇している背景説明を行うに都合の良い「要因」「材料」を探し、下降相場では、相場が下降している背景説明を行うに都合の良い「要因」「材料」を探すのです。その意味で、「相場を解説する人々」の大半は「トレンドフォロー型」と言えましょう。

一方、「実際にトレードをする人々」はどのような行動パターンを取るかと言うと、買っている人は、「買い要因」「買い材料」を探し、売っている人は、「売り要因」「売り材料」を探すということです。この現象を以前お話した「トレードに際しての思い込み」と関連付けて考えると、買っている人には、売り材料より買い材料を重要視し、売っている人は、買い材料より売り材料を重視するのです。

「相場を解説する人々(相場解説者)」と「実際にトレードを行う人々(トレーダー)」との決定的な違いは、主体が相場であるか、自分のポジションであるかということです。相場を解説する人々」は、相場が主体である一方で、「実際にトレードを行う人々」にとっての主体は、自分のポジションということです。このことを考えると、「相場を解説する人々」はかなり冷静、沈着であるとも言えます。

逆に言うと、相場を解説しているうちは、比較的、冷静でいられ、沈着でいられる度合いが高いということです。実際問題として、「相場解説者」は、相場が上昇している時に、逆の要因、つまり、「売り要因」「売り材料」にはあまり触れたくないようです。何故なら、相場を論理立てて説明出来ないからです。相場は論理や理屈で動いているわけではないのですが、実際の相場の動きの説明を行うに当たっては、後講釈でも何でも良いから、論理や理屈が必要なのです。

しかしながら、「実際にトレードを行う人々」にとっては、一番可愛い自分のポジションに都合の良い「材料」に目が行きます。主体は、あくまで自分のポジションですから、自分のポジションの方向に合致した「要因」「材料」を探しに行きます。

確かに「相場解説者」は、自分の相場予想をそう簡単には変更出来ないかもしれませんが、中長期の相場予想を大胆に行う勇気のある人はほとんどいないのが実情です。一般的には、中長期相場予測を行うことで、相場予測が外れた場合に自分の首を絞めることになることを恐れる人がいると言えましょう。

その意味で、中長期の相場予測を大胆に行う「相場解説者」は、相当なストレスを抱え込むことにはなります。特に、私がかつて在籍したことのある外資系金融機関では、あまりに大きく相場予測を外すと「クビ」になったアナリストがいたのは事実です。ということで、リスクを背負っているという点では、「相場解説者」も「ポジショントレーダー」は、同じ次元に存在しているかもしれません。

ですから、「賢明」なアナリスト(「相場解説者」)はあまり大胆な相場予測をしたがらないものです。アナリスト(相場解説者)としての生命を短くしてしまうリスクがあるからです。(この点は、「相場解説者」を皮肉ってしまいました点、ご容赦下さい)

一方、ポジショントレーダー(「実際にトレードを行う人々」)は、結果としての実現収益が全てであって、相場予想が正しいかどうかは問題ではありません。早い話が、相場予測なり、相場観が正しくても、結果としての収益が伴わなければトレーダーとして失格であるわけです。

話は前後してしまいましたが、「相場解説者」と「ポジショントレーダー」は、組織に属する人間としてのリスクの次元は同じかもしれませんが、やはり、相場に対するスタンスとして、根本的に立つ基盤が異なります。従って、「相場解説者」と「ポジショントレーダー」の相場に対する考え方、姿勢は、同じ相場を相手にしているにもかかわらず、相違点が非常に多いのです。

よく、ポジションを持たないと相場観が良いのに、ポジションを持つと途端に外れる、という方がいらっしゃいますが、根本的な要因としては上記で触れたことと大いに関連しています。このことは、デモトレードであれば上手くいくけれども、小さくてもポジションを持つと損失を被るというケースとも関連しています。

もっとも、ポジションは小さい方が相場の動きを読みやすく、相場の流れについていきやすいようです。小さいポジションの時は順調であったにもかかわらず、大きなポジションを持った途端に大損する人が多いのもうなずけます。このポジションの大小に関係なく、相場の流れを読み、乗ることが出来れば、それこそ一人前と言えましょう。

とにかく、「実際にトレードを行う人々」は、自分の思い込みを決して自分のポジションに反映させず、淡々と相場の流れを追うことが肝要です。「実際にトレードを行う人々」は相場観が正しかろうが間違っていようが、大した問題ではありません。また、現在の相場の推移を論理的に説明することを求められているわけでもありません。

相場の推移を論理的に説明しようするならば、既に述べてきた通り、主体を相場に置くしかありません。そして、上昇なら買い要因や材料」、下降なら売り要因や材料を探してきて「作文」するしかないわけです。つまり、「相場解説者」が得意とする作業です。もちろん、相場で収益を上げることを目指している「トレーダー」にとって、そのような「作業」をしている時間的、精神的、肉体的余裕はありません。

ですから、「目の前の相場の流れについていく」しかないわけです。つまりは、「相場と格闘せずに、相場と友達になって、相場と共に歩む」ことが大切だということです。繰り返しますが、「トレーダー」にとって相場観など大して重要ではありません。相場を客観的に判断する能力に加えて、相場の流れに乗る為の「トレード技術」こそが最重要なのです。

私が、有料掲示板、ブログ、そしてセミナー等で執拗に触れている「トレード技術」を「ポジショントレーダー」である皆様が身につけて頂くことこそ、収益を上げるために肝要なわけです。大事な自己資金を投じてFXをされている個人投資家である皆様が手にされる必要があるのは、相場観を磨くことより遙かに重要である「トレード技術」である点、重々ご理解頂ければ幸いです。

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プロフィール

マーフィ

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

柾木利彦

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

活動状況・著書

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マーフィーの最強FX投資法を伝授
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