斎藤登美夫の「FX-Newsletter」
 

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お知らせ&おすすめ情報

2010年07月26日(月)

円高続くか正念場、流動性枯渇で荒れた展開も=今週のドル/円見通し

今週の為替市場は引き続き円高の持続性を見極める展開となりそうだ。先週末に欧州でストレステストの結果が公表されたが、不合格はわずか7行しかなく、信憑性はいまひとつ。査定の甘さがマーケットで依然として取り沙汰されている。足もとは一服している感のあるユーロ売りが再燃、ユーロ/円に連れる格好でドル/円も下方向への値動きが強まる可能性も否定できない。
ただし、先週末には荒井国家戦略相が「株安・円高続けば景気の下押し要因になりかねない」、津村内閣府政務官も「現在の為替水準は少し高すぎるとの印象」−−と発言するなど当局者などによる口先介入がジワリ拡大している感のあることは気にかかる。

テクニカルに見た場合、基本的なリスクはいまだドル安方向にバイアスか。一部からは16日の安値86.27円と22日の86.34円でダブルボトム形成を指摘する声もあるが、ドル高基調への転換を指摘するには少なくとも移動平均の21日線(本日87.80-85円に位置)をNYクローズでしっかりと超える必要があるだろう。なお、21日線をしっかりと超えた場合には89-90円が次の上値メドとして意識されることになりそうだ。
それに対するサポートは前述したドル安値で、更新するようだと84.80円が名実ともに視界内へと捉えられることになりかねない。

そうしたなか、材料的には注目される要因として3つ挙げておきたい。
まずは「企業の決算」で、米国に関すれば先週までに主要な金融機関の四半期決算が発表を終えるなどピークを過ぎた感は否めない。しかし、日本でいえば日産やホンダなどの自動車大手、ソニーやシャープなど電機大手、あるいは三菱UFJや野村HDなど金融大手がこぞって週内に決算を発表する見込み。また、ストレステストの結果が公表された欧州の金融機関についてもスイス系のUBS、そしてドイツ銀行などがやはり週内に決算を発表する見込みだ。言うまでもなく、株価と為替の連動性が高い状況下、そうした日欧主要企業の決算内容が株式市場に影響を与え、為替市場も波及的な影響を受ける展開などに一応要注意。

次に注目される材料は、株価や金利動向を見極めるうえで重要な米国のファンダメンタルズ要因になる。周知のように、先週バーナンキFRB議長は議会証言で景気に対して「異例なほどの不透明さ」と述べ、マーケットで物議を醸した。今週発表される米経済指標、たとえば6月の新築住宅販売件数(26日)や5月のS&Pケースシラー住宅価格指数(27日)、7月消費者信頼感指数(27日)、4-6月期GDP速報値(30日)などでバーナンキ発言が裏付けられるような結果となれば、ドル安傾向が再び強まっても不思議はないのかも知れない。

最後3つ目に注目される材料は、今週が月末週に当たるということもあり、各種の需給要因か。実績次第とはいえ、月末らしく投信の設定が相次ぐことは円安を感じさせる一方で、個人向けFX取引に対するレバレッジ規制を背景にしたポジションの解消が円買いを発生させるとの声も聞かれている。
いずれにしても、小中学校が夏休みしたこともありマーケット参加者のなかでもサマーバカンスを取り始める向きがチラホラと観測され始めている。流動性が枯渇しやすい時期に入るだけに荒れ易く、思わぬ価格変動には十分に注意を要したい。(了)

Posted at 10時26分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年07月21日(水)

「キモノトレーダー」

御覧になったという方もいると思いますが、昨日の『ガイアの夜明け』はマネー動乱の第5幕が放映されました。

全体としては3部構成だったのかな?なかなか見ごたえがありましたね。
たとえば、番組内で取り上げられた「金の現物自販機」って素直にスゴイなぁ・・・と思いました。確か世界に2台しかないとか。
でも、日本ウケしますかね?今後日本にも手を広げたいって言ってましたけど。個人的にはチョッと懐疑的なんですが。

しかし、そんななか最初に放映された「キモノトレーダー」の部分は見てビックリしました。色んな意味で・・・。

よくいえば裾野は広がっているんですが、FX取引が良く判らずに参入している方も多そうですね。

もの凄く当たり前の話ですが、投資にはリスクが付き物です。そして、ハイリターンであれば、一方でハイリスクでもあります。
最低でも、そのあたりのことは投資をする前にキチンと理解していただきたいと思いますね。昨日見た番組からすると、どうもユーフォリア的なイメージが強いように感じましたので・・・。そう言う意味では10年前とあんまり変わっていないのかも。

Posted at 11時34分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年07月20日(火)

円高継続か、年初来安値の再更新も?!=今週のドル/円見通し

今週の為替市場は円の全面高がまだ続くのか、それとも巻き戻し的な動きが強まるのか、次の方向性を探る展開となりそうだ。相場の流れを重視すればリスクは依然として円高で、年初来安値を更新した現在次の下値メドは昨年安値の84.80円となる。さらなるドル安・円高の進行には注意を要したい。しかし、これ以上の円高、それも全面高が続くようだと日本経済に与えるダメージも警戒されるところ。スグに市場介入へ踏み切れ、というわけではないが、一段の円高阻止に向けた日本政府の政策発動に対する期待感も市場のそこここで聞かれている。

テクニカルに見た場合、基本的なリスクはドル安方向とみる市場筋は少なくない。つまり、先日示現した86.27円がドルのボトムではなく、早晩安値を更新するとの見方が有力となっている。そして、仮にドル安が進行した場合の下値メドは、取り敢えず昨年安値の84.80円レベルとなるだろう。また、先に指摘した日本の政策対応如何によっては、1995年に示現したヒストリカル・ローを目指す展開さえ否定出来ないのかも知れない。
しかし、先週の当欄でレポートした日柄的な観点に加えて、ポジションの偏りがジワリと蓄積されて点だけはやや気になる。ちなみに、後者についてはいわゆるシカゴIMMの投機ポジションをみると、保有する円ロングは最新データ7月13日時点で昨年12月以来の高水準だ。もちろん、さらにロングを積み増す可能性もないではないが、一度調整的なポジション整理が進む危険性も孕んでいる。

そうしたなか、材料的に注目されるものは幾つかあるが、なかでも3つのモノにとくに注意を要したい。
うちの2つは、先々週・先週と取り上げている「米国を中心とした企業決算の発表」と「欧州における銀行のストレステスト結果公表」。過去それぞれ簡単に注釈をつけてきたため、詳細は省くが為替相場が米国を中心とした株価動向そして長期金利の動きに左右されやすいことは周知のこと。そんな株価や金利の動きに多大な影響を与えかねない「米国を中心とした企業決算の発表」などは着目しておいて損がなさそうだ。
なお、前者の米決算については20日にゴールドマン・サックスやIBM、21日モルガン・スタンレー、22日ブラックストーン−−などが発表を予定しているほか、後者は週末23日の日本時間25:00に公表される見込み。

そして最後に注目される要因は、21日に予定されているバーナンキFRB議長の半期金融報告か。すでに多くの部分が織り込まれているとの見方もあるが、景気に対する慎重的な見方そして早期の利上げ先送り示唆、さらにいえば後者の金利についてはマーケットの一部で取り沙汰されている追加の緩和観測などについても言及するようだとさらなるドル安が進みかねないのかも知れない。(了)

Posted at 10時45分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年07月14日(水)

「チャーリー中山の投資哲学と堀内昭利の相場戦陣訓」

以前に書いたことがあるけれども、筆者は仕事関係の本について贈呈でもらったものしか原則として読まない。つまり、自腹をきって買うことは滅多にないのだが、タイトルに記した「チャーリー中山の投資哲学と堀内昭利の相場戦陣訓」(実業之日本社)は久しぶりに身銭に切って買いました。

理由は至極簡単で、堀内さんもさることながら、チャーリーさんの「投資哲学」をどうしても読んでみたかった、知りたかったため。

ちなみに、最近でこそ御無沙汰しているが堀内さんには、昔取材などでお世話になり一応の面識はあります。現在のオフィス(?)にもお邪魔したことがありますし。
しかし、チャーリーさんには残念ながらこれまで一度もお会いしたことがない。基本はシンガポールに在住されているとはいえ、たまに来日されるようなので、「現役」で記者をやっているあいだに一度でいいからチャーリーさんと面談したい(仕事でなくてもまったく構いません)と思っているのだが・・・・・・。
いつの日か、願いがかないますように。

ところで、そんなチャーリーさんには一度もお会いしたことはないけれど、筆者には忘れられない「事件」がある。
それは、いまは亡き「日経金融新聞」1995年8月17日付の記事になる。この新聞の切り抜きは、いま現在でも筆者の仕事用デスクに貼ってあります・・・・・・。

ご存じのように、1995年といえば4月半ばにドル/円相場は79.75円のヒストリカル・ローをつけたが、日米当局の大規模介入もあり1ヵ月後には87円台までドルは急反発。しかし、そこからドルは81円台へと再び反落、ほぼ「行って来い」の展開をたどっている。
8月といえば、そんなドルが2番底を形成したかどうかが取り沙汰されるなど、心理的に不安定な疑心暗鬼に陥っているときだ。

よくもまぁ日経金融新聞の記者がチャーリーさんにインタビューをしたなぁ、と思うのだが、ともかくそこでチャーリーさんは次のように述べていた。
「今回の円安・ドル高局面は歴史的な転換点となる可能性が高い。(中略)2、3年中に130円まで円安が進むと見ている。(中略)政府・日銀はむしろ行き過ぎた円安への対応策を考え始めたほうがよいのではないか」−−。

「歴史的な転換点」そして「130円までの円安」の2つをサラリと指摘するのもスゴイのだが別にイイ。似たようなことをいう人も少数派だが、当時ゼロではなかったから。
しかし、1ドル=80-90円で推移、政府・大蔵省(当時)が必死でドル押し上げ介入を実施しているときに、「政府・日銀はむしろ行き過ぎた円安への対応策を考え始めたほうがよいのではないか」−−という話はなかなか言えることではないと思う。これには正直度肝を抜かれた。「どんな思考の人なんだろう」と。

それにしても、日経金融新聞も良く掲載しましたよね。あんな過激な内容を。

なお、結果的にドル/円相場は2年後の1997年に127円、3年後の1998年に130円台を突破して147.64円までドル高が進行することになる。そして、そうした過程で政府・大蔵省は、従来のドル押し上げ介入のスタンスを一変させ、逆にドル売りの市場介入を実施した−−。

前フリがいささか長くなりました・・・。
ともかく、そんなチャーリーさんなので、どういう思考なのか、その「投資哲学」は以前から凄く興味があり、是非とも知りたいと思い今回本を購入したわけだ。

で、肝心の内容は期待通りというか期待以上というか、ともかく楽しめる一冊でした。
「面白い」というのとは違うけど、興味深い話もたくさんありましたし。たとえば、P51の「ストップロス・オーダーを出すようでは勝てない」とか。
それから、P57-61のあたりですかね。伏字のイニシャルって一体だれだろう?と考えながら、ニヤニヤと読み進めてしまいましたので。

チャーリーさんの話だけでも読み得なのに、さらに堀内さんの話というか思考も読めるなんて、もう満漢全席を食べたっていうぐらい「お腹がいっぱいになる」の本です(笑)。

是非ともご一読してみてください。「目からウロコ」間違いなしですので。

Posted at 10時42分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年07月12日(月)

円安の継続性は?!注目材料目白押し=今週のドル/円見通し

今週の為替市場は、先週末に掛けて急速に広がったリスク回避の後退観測による円高の巻き戻しの持続性がポイントのひとつとなるだろう。改めて指摘するまでもなく、日米欧をのほかにも「スネに傷を持つ」国や地域は少なくない。したがって、ドルもユーロも日本円も、それぞれ弱みを内包しており、正直なところ決め手に欠くというのが現状だ。なにかひとつのキッカケがあれば、それまでの流れが一変する、そんな展開が多いことも今年の相場の特徴となっている。足もとは確かに円売り優勢だが、油断は禁物かも知れない。

テクニカルに見た場合、ドルは先週7日に年初来安値86.99円に面併せをするなど一時一段安をたどるも安値を更新することは出来なかった。以下は、某社のレポートで筆者が書いた原稿の一部になるけれども、1998年以降に見られる3度のドル下落局面を参考にすれば、今回は下落率や下落幅あるいは下落期間などでかなりイイところまで達していると考えられる(下記参照;3度目の今回はまだ暫定の数値)。とくに日柄面は異常とも言えるほどで、ドルの下落が末期に近いことをうかがわせる。
1998年08月・147.64円 ⇒ 1999年01月・101.25円   46.39円・31.4% 期間は16ヵ月
2002年01月・135.20円 ⇒ 2005年01月・101.67円   33.53円・24.8% 期間は26ヵ月
2007年06月・124.14円 ⇒ 2010年07月・ 86.99円   37.15円・29.9% 期間は38ヵ月

そうしたなか、材料的に注目されるもののひとつは、先週も取り上げた「米国を中心とした企業決算の発表」と「欧州における銀行のストレステスト結果公表」になる。
先週は後者について補足したため、今週は前者について簡単に言及すると、これまでの円高進行を牽引してきたNYダウなど米株の下落が下げ止まった原因は米金融大手ステートストリートが今月7日、「今年第2四半期の営業利益はアナリスト予想を上回る」などとした楽観的な見通しを示したことによる。そうした見通しが正しいものであったのかどうか、また他の金融機関についても同様の結果が見られるのかどうか、そのあたりを見極めるうえで米企業決算とくに金融機関の決算発表については注意を要したい。なお、具体的には週内の15日にJPモルガンチェース、16日にシティグループとバンカメが決算を発表する予定となっている。

次の注目される要因は、日本の政局か。周知のように昨日投開票が実施された参院選で与党民主党は大敗した。菅総理は早々と続投を表明しているものの、与党内部からも責任論が取り沙汰されるなど波乱の火種はくすぶっている。
また、今回の民主党大敗の原因・理由については見方のわかれるところだが、仮に10%という数字を掲げた消費税引き上げ論議に対する嫌気や失望であるならば、参院選での敗北を受けて「財政健全化」への取り組みが今後後退しかねないのかも知れない。その場合には、日本に対するリブリンリスクの問題などが再び俎上にのぼると取り沙汰される危険性もないではない。

なお、それ以外に「今週」ということで注目されるものは米債の入札(12-14日・トータル690億ドル)、ユーロ圏財務相会合(12日)、日銀金融政策決定会合(14-15日)、4-6月期実質GDPなどまとめて発表される中国経済指標(15日)のほか、6月小売売上高(14日)、6月設備稼働率/鉱工業生産(15日)、7月ミシガン大消費者信頼感指数(16日)−−などの米経済指標になりそうだ。(了)

Posted at 10時26分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年07月06日(火)

「サッカーW杯、結局欧州は強い」

2週間ほど前に、「サッカーW杯とPIGS」と題し、ワールドカップ本戦に出場している「PIGS」の各チームを筆頭に、フランスやイングランドなど欧州諸国のチームがこぞって苦戦していると書いた。
しかし・・・・・・。

ご存じのとおり、先日決定したベスト4の進出チームをみると欧州が3つ、南米1つ。なんだかんだで、キチンと帳尻があわさせたような気もします。ヨーロッパはさすがですね。
いずれにしても、今日明日の準決勝2試合が非常に楽しみです。

さて、そんななか一部外電によると、イングランドやアルゼンチンといった強国を大差で撃破したドイツでは、一連の躍進を受けて今年のGDP成長率が0.1-0.3%ほど上方修正されるとの見方がエコノミストの間などで聞かれているという。
つまり、サッカーの快勝、快進撃が国民の消費心理を大幅に改善させ、サイフの紐を多少なりとも緩める、と予想されているわけだ。

確かに、前回2006年のドイツ大会は自国開催だったこともあり、ワールドカップがドイツ国内景気の押し上げに大きく寄与していたことは良く知られている。開催場所こそ違うが今回も同じような事態が起こるのだろうか?

翻って、ユーロ相場に目を向けると足もとは調整的な動きからやや強含み。一時的に終わるとの見方が有力だけど、ドイツのファンダメンタルズ改善が本物であれば、予想以上に息の長いものになる可能性もある?

Posted at 17時36分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年07月05日(月)

円高続くか、リーマンショック後安値も視野=今週のドル/円見通し

今週の為替市場も円全面高が続くのかどうかを見極める1週間となりそうだ。円を積極的に買う材料は乏しく、正直なところ消去法的ではあるのだが、NYダウを中心とした株安が進行していることもありリスク回避にともなう円高が続くとの声は少なくない。先日記録した年初来のドル安値を再び更新するだけでなく、週内に84.80円のリーマンショック後安値を更新する−−などといった見方も一部市場筋のあいだから聞かれている。

テクニカルに見た場合、今年5月につけた安値87.96円を更新、ドルは年初来安値を再び更新してきた。それもあり、チャート的には前述したリーマンショック後の安値84.80円が視界内へと捉えられている。いわゆるシカゴIMMの投機筋ポジションなどを見ても、さすがにポジションの偏り、円ロング・ポジションの蓄積は観測され始めているものの、リスクがドル安・円高方向に高いことは間違いなさそう。ドルの続落には注意を要したい。
ただし、今週末に参院選を控えているうえ、単純にレベル的な要因を考えても日本の政府要人などから口先介入が発せられても不思議はないのかも知れない。世論調査における与党の支持率低下もあり、駆け込み的な選挙対策とも言える「緊急的な株安・円高対策」などが打ち出されることもないとは言い切れないように思っている。

そうしたなか、材料面で注目している要因が大きく2つある。
ともに「今週」と限定されるものではないのだが、ひとつは先週も報じた需給要因。先週見られた円全面高の一因は、ヘッジファンドなど海外勢のほか国内勢を含めた6月末決算をにらんだ期末対策を受けた面もある。したがって、名実ともに7月相場入りしたことで投機筋などの円買いが今週以降に若干落ち着く可能性も否定できない。
実際、経験則に相場を見ると7月に相場のトレンドが一変するという事象は決して少なくない。ドルは年初来安値を三度更新するような展開も否定できないが、それでも月内を通していえばドルの安値掴みなどにも注意したい。

次に注目される要因は、米国を中心とした企業決算の発表と欧州における銀行のストレステスト結果公表か。前者についてもさることながら、後者で予想外以上の不良債権額が発覚するなどの事態となれば、嫌気したユーロ独歩安、延いてはクロス中心の円高を増長させかねない危険性を孕んでいるのかも知れない。

なお、それ以外に「今週」ということで注目されるものはRBA理事会(6日)、6月の米ISM非製造業景気指数(6日)、BOE政策金利発表(8日)、トリシェECB総裁会見(8日)−−などのほか、週末に予定されている日本の参院選投開票(11日)、サッカーワールドカップ決勝戦(11日)も来週初の相場についての波乱要因として頭の片隅にでも留めておきたい。(了)

Posted at 09時56分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年06月28日(月)

円高の継続性如何に、下値メドはまず88.95円=今週のドル/円見通し

今週の為替市場は、引き続き円全面高の継続性を見極める1週間となりそうだ。
ただし足もとの円高は、これまでと若干異なる様相を見せている。周知のように、従来は中国人民銀行による「人民元の弾力性を高める」などとした中国ファクターが材料視されていたが、ここ最近は米経済指標の悪化を嫌気した動き、つまりファンダメンタルズにマーケットの関心がジワリと移行している感が見て取れる。もっとも、これを逆にいえば「消去法的な円高」であり、円を買う材料そのものは決して多くないことも是非留意しておきたい。

テクニカルに見た場合、リスクはドル安方向にバイアスかかり、ドルの続落には注意が必要だろう。先週初に筆者は「日足の一目均衡表や移動平均における主要線が収斂。(中略)経験則に見ても保ち合いを放れる予兆のひとつ」−−と指摘したが、結果的に下方向へとレンジを抜けてきたようにも思われる。
ちなみに、そんなドルの下値メドは5月20日に記録した安値88.95円で、そのレベルを仮に下回った場合には今年5月につけた年初来安値87.96円が視界内へと捉えられることになりそうだ。

一方、材料面で今週に注目されるものは大きく2つ。
まずは、米国を中心とした経済指標の発表で、その筆頭は週末2日の6月雇用統計か。前月大きく底上げに寄与した国勢調査関連の政府雇用(プラス40万人強)が剥げ落ちるため、マーケットでもっとも注視されている非農業部門の雇用者数はマイナスに転じるとの見方が一般的。もちろん、そんなことで前月比で大きく悪化するということはある程度織り込まれそうだが、ここ最近の相場は前述したように米経済指標の悪化が為替の変動要因になっている感を否めない。数字次第とはいえ、発表後に失望からドル安が進むなどという展開にも一応要注意。
なお、今週はそれ以外でも日米中で注目の指標発表が相次ぐ。一例を挙げると、4月の米S&Pケースシラー住宅価格指数(29日)、6月の日銀短観(1日)、6月の中国製造業PMI(1日)、6月の米ISM製造業景気指数(1日)−−などとなる。それらの指標内容にも注意が必要かも知れない。

もうひとつの注目ポイントは、6月末の半期末そして7月からの下半期入りと重要な相場の切り替えをともなう週ということで需給要因となる。
今月末に掛けては海外投機筋による決算対策、具体的にはロングポジションの巻き戻しが断続的に観測されており、それが足もとの株安や円高に繋がっているとの見方もある。これが確かだとすれば、決算対策が一巡後は再び基調がドル高・円安へと転換する可能性も否定出来ないだろう。6月と7月で流れがガラッと変わる展開などにも注意が必要か。実際、経験則・アノマリー的な話をひとつ補足すれば、7月4日の米独立記念日に向けてドルは強含みに推移する傾向がうかがえることも、是非頭の片隅に留めておいておきたいところだ。(了)

Posted at 10時51分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年06月23日(水)

「サッカーW杯とPIGS」

巷はサッカー一色ですね。為替ディーラーにも何故か(?)サッカー好きが多いので。

しかし、その裏で同じスポーツ界では、女子ゴルフの宮里藍さんが世界ランク1位になったりなんてニュースがあったり、大相撲をめぐる不祥事があったり・・・・・・とビッグニュースが。本来なら、もっと大きく取り上げられるべきだと思うんですが。

・・・・・・そんななか、昨日あるエコノミストと会食した。話題は当然(?)のようにサッカーだったのだが、ひとつ面白い話を聞いた。

それは、財政破たんなどの話題で一時かなり流行した「PIGS」の出場チームがなぜか今大会は苦戦している−−ということだ。
ちなみに、ご存じの方がほとんどだろうが、PIGSとは「ポルトガル」「イタリア」「ギリシャ」「スペイン」になる。

そして、ワールドカップの成績を見てみると、「ギリシャ」は予選敗退が決定したし、「スペイン」は優勝国の筆頭ながら初戦によもやの敗戦を喫している。また、「イタリア」は2戦を終えて2分と勝ちがなく、さらに「ポルトガル」は先日北朝鮮に大勝したけれど“死のグループ”に入り予選突破がまだ確定していない。最終戦は強敵ブラジルだ。

う〜ん、確かに苦労してますね。どこも。
と言うより、正確にいえばフランスやイングランド、ドイツなどを含めて欧州勢の調子がいまひとつですけど。

でも、何故なんでしょうか?

欧州だけに限らないって話もありますが、経済や金融であんまりイイ話がないので、せめてサッカーぐらいヨーロッパ勢にスカッと勝って欲しいなぁ・・・と若干ひいき目で考えてしまう筆者なのでした。

Posted at 12時13分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2010年06月22日(火)

「変わり身の早さ」

細々と記者を十数年も続けているので、判っているつもりだが、昨日改めて為替ディーラーって変わり身が早いよなぁと感じた。

ドル/円相場は週末に報じられた中国人民銀行による「人民元相場の弾力性を高める」とした声明もあり、早朝の時間外取引でドル/円相場が90.01円、銀行間の直接取引では89円台の出会いもあったそうだ。

そのためか、朝イチ(午前6時過ぎ)で情報交換した現役ディーラーの某氏は、「これは円高がコワイね。東京では88円台があるかも」−−などと指摘していた。

さすがにそれは言い過ぎだろうと思った筆者だったが、案の定(?)結果は早朝を安値に逆にドル高・円安が進行。
すると、「早朝に空けたギャップを埋めたら92円近くまで戻るかもね」−−。

オイオイ、ホンの2時間前と言ってることが全然違うんですが。

・・・・・・そのあと、そんな話を別のディーラーとしたら、曰く「2時間前と言ってることが違うなんてまだ良いマシな方」としたうえで、「下手すると5秒前と、いまでも考えが違うかもしれない」。

まぁ、確かにディーラーは相場の方向性を当てることが仕事じゃなくて、儲けることが仕事ですから。なので、言ってることとやってることが違う人もたくさんいるのは、ある意味当然と言うか仕方ないことですけどね・・・。

Posted at 16時36分 パーマリンク  コメント ( 0 )


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プロフィール

FXニュースレター代表

斎藤登美夫

約13年間の為替専門誌記者生活を経て独立。現在は個人投資家向け為替情報会社『FXニュースレター』の代表を務める。かつては、金融情報誌『ユーロマネー』のベストディーラー・アンケート「短期予測・銀行投票部門」でランクインした経験も。ディーラー、アナリスト、霞ヶ関などの豊富な人脈を生かした取材・情報提供には定評がある。

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