2010年07月12日(月)
円安の継続性は?!注目材料目白押し=今週のドル/円見通し
今週の為替市場は、先週末に掛けて急速に広がったリスク回避の後退観測による円高の巻き戻しの持続性がポイントのひとつとなるだろう。改めて指摘するまでもなく、日米欧をのほかにも「スネに傷を持つ」国や地域は少なくない。したがって、ドルもユーロも日本円も、それぞれ弱みを内包しており、正直なところ決め手に欠くというのが現状だ。なにかひとつのキッカケがあれば、それまでの流れが一変する、そんな展開が多いことも今年の相場の特徴となっている。足もとは確かに円売り優勢だが、油断は禁物かも知れない。
テクニカルに見た場合、ドルは先週7日に年初来安値86.99円に面併せをするなど一時一段安をたどるも安値を更新することは出来なかった。以下は、某社のレポートで筆者が書いた原稿の一部になるけれども、1998年以降に見られる3度のドル下落局面を参考にすれば、今回は下落率や下落幅あるいは下落期間などでかなりイイところまで達していると考えられる(下記参照;3度目の今回はまだ暫定の数値)。とくに日柄面は異常とも言えるほどで、ドルの下落が末期に近いことをうかがわせる。
1998年08月・147.64円 ⇒ 1999年01月・101.25円 46.39円・31.4% 期間は16ヵ月
2002年01月・135.20円 ⇒ 2005年01月・101.67円 33.53円・24.8% 期間は26ヵ月
2007年06月・124.14円 ⇒ 2010年07月・ 86.99円 37.15円・29.9% 期間は38ヵ月
そうしたなか、材料的に注目されるもののひとつは、先週も取り上げた「米国を中心とした企業決算の発表」と「欧州における銀行のストレステスト結果公表」になる。
先週は後者について補足したため、今週は前者について簡単に言及すると、これまでの円高進行を牽引してきたNYダウなど米株の下落が下げ止まった原因は米金融大手ステートストリートが今月7日、「今年第2四半期の営業利益はアナリスト予想を上回る」などとした楽観的な見通しを示したことによる。そうした見通しが正しいものであったのかどうか、また他の金融機関についても同様の結果が見られるのかどうか、そのあたりを見極めるうえで米企業決算とくに金融機関の決算発表については注意を要したい。なお、具体的には週内の15日にJPモルガンチェース、16日にシティグループとバンカメが決算を発表する予定となっている。
次の注目される要因は、日本の政局か。周知のように昨日投開票が実施された参院選で与党民主党は大敗した。菅総理は早々と続投を表明しているものの、与党内部からも責任論が取り沙汰されるなど波乱の火種はくすぶっている。
また、今回の民主党大敗の原因・理由については見方のわかれるところだが、仮に10%という数字を掲げた消費税引き上げ論議に対する嫌気や失望であるならば、参院選での敗北を受けて「財政健全化」への取り組みが今後後退しかねないのかも知れない。その場合には、日本に対するリブリンリスクの問題などが再び俎上にのぼると取り沙汰される危険性もないではない。
なお、それ以外に「今週」ということで注目されるものは米債の入札(12-14日・トータル690億ドル)、ユーロ圏財務相会合(12日)、日銀金融政策決定会合(14-15日)、4-6月期実質GDPなどまとめて発表される中国経済指標(15日)のほか、6月小売売上高(14日)、6月設備稼働率/鉱工業生産(15日)、7月ミシガン大消費者信頼感指数(16日)−−などの米経済指標になりそうだ。(了)
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Posted at 10時26分 コメント ( 0 )





