2010年07月26日(月)
円高続くか正念場、流動性枯渇で荒れた展開も=今週のドル/円見通し
今週の為替市場は引き続き円高の持続性を見極める展開となりそうだ。先週末に欧州でストレステストの結果が公表されたが、不合格はわずか7行しかなく、信憑性はいまひとつ。査定の甘さがマーケットで依然として取り沙汰されている。足もとは一服している感のあるユーロ売りが再燃、ユーロ/円に連れる格好でドル/円も下方向への値動きが強まる可能性も否定できない。
ただし、先週末には荒井国家戦略相が「株安・円高続けば景気の下押し要因になりかねない」、津村内閣府政務官も「現在の為替水準は少し高すぎるとの印象」−−と発言するなど当局者などによる口先介入がジワリ拡大している感のあることは気にかかる。
テクニカルに見た場合、基本的なリスクはいまだドル安方向にバイアスか。一部からは16日の安値86.27円と22日の86.34円でダブルボトム形成を指摘する声もあるが、ドル高基調への転換を指摘するには少なくとも移動平均の21日線(本日87.80-85円に位置)をNYクローズでしっかりと超える必要があるだろう。なお、21日線をしっかりと超えた場合には89-90円が次の上値メドとして意識されることになりそうだ。
それに対するサポートは前述したドル安値で、更新するようだと84.80円が名実ともに視界内へと捉えられることになりかねない。
そうしたなか、材料的には注目される要因として3つ挙げておきたい。
まずは「企業の決算」で、米国に関すれば先週までに主要な金融機関の四半期決算が発表を終えるなどピークを過ぎた感は否めない。しかし、日本でいえば日産やホンダなどの自動車大手、ソニーやシャープなど電機大手、あるいは三菱UFJや野村HDなど金融大手がこぞって週内に決算を発表する見込み。また、ストレステストの結果が公表された欧州の金融機関についてもスイス系のUBS、そしてドイツ銀行などがやはり週内に決算を発表する見込みだ。言うまでもなく、株価と為替の連動性が高い状況下、そうした日欧主要企業の決算内容が株式市場に影響を与え、為替市場も波及的な影響を受ける展開などに一応要注意。
次に注目される材料は、株価や金利動向を見極めるうえで重要な米国のファンダメンタルズ要因になる。周知のように、先週バーナンキFRB議長は議会証言で景気に対して「異例なほどの不透明さ」と述べ、マーケットで物議を醸した。今週発表される米経済指標、たとえば6月の新築住宅販売件数(26日)や5月のS&Pケースシラー住宅価格指数(27日)、7月消費者信頼感指数(27日)、4-6月期GDP速報値(30日)などでバーナンキ発言が裏付けられるような結果となれば、ドル安傾向が再び強まっても不思議はないのかも知れない。
最後3つ目に注目される材料は、今週が月末週に当たるということもあり、各種の需給要因か。実績次第とはいえ、月末らしく投信の設定が相次ぐことは円安を感じさせる一方で、個人向けFX取引に対するレバレッジ規制を背景にしたポジションの解消が円買いを発生させるとの声も聞かれている。
いずれにしても、小中学校が夏休みしたこともありマーケット参加者のなかでもサマーバカンスを取り始める向きがチラホラと観測され始めている。流動性が枯渇しやすい時期に入るだけに荒れ易く、思わぬ価格変動には十分に注意を要したい。(了)
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Posted at 10時26分 コメント ( 0 )





