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2011年03月28日(月)

ドル高続くか、関心は金利差へ=今週のドル/円見通し

今週の為替市場は、先週末に向けて進行したドル高基調が続くのかどうかを見極める展開となりそうだ。保険金支払いにともなうリパトリや福島原発に関する話題などマーケットでは東日本大震災に関する話題が長らく取り沙汰されてきたものの、先週末に掛けては主題が日米の金利差へと再び移行した感も否めない。個人的には米国の出口戦略に対する参加者の期待感が高過ぎる気もしているが、流れに逆らっても決して良いところはない。むしろキチンと流れに乗っていくことが肝要だと思う。

テクニカルに見た場合、過去4日ほど続けてきた81円を挟んだ狭いボックス圏を先週末にようやく上放れしてきた。リスクはドル高方向にバイアスがかかる。そんなドルの抵抗は、まずG7協調介入後のドル戻り高値である82円前後。3月の期末前で上方向に並ぶ輸出のオファーをどの程度こなせるのかがポイントのひとつになる気がしている。抜けると82円半ばから後半に掛けて位置する一目均衡表の先行帯の雲がターゲットに。

そうしたなか、今週は材料的に大きく2つの要因を注視している。
ひとつは、金利差の問題。先週末25日のドル全面高は米国の長期金利上昇によるところが大きいことは疑いない。複数の米地区連銀総裁などから利上げを支援する発言が相次いだためだが、潜在的なインフレ懸念は米国以外たとえば欧州などでも高まっている。これは日本の大震災やリビア混乱を受けた商品相場の上昇などが背景のひとつだ。各国のインフレ観測に繋がっていることは間違いない。
なお、米国の利上げ観測についてはまだユーフォリア、期待感が先行しているイメージもなくはないが、ここから先は現実感が強まるようだとさらなるドル高の支援要因となりかねないのかも知れない。

ふたつめの要因は宮城県を中心とした東日本大震災に関する各種問題。関心は高いが福島第1原発の放射能漏れに関する報道なども徐々に織り込まれてきた感を否めず、よほどのことでないと材料視されにくいイメージもなくはない。しかし、今後の復興需要に対する期待と燃料や物資不足、また作付けシーズンを前にした被害から食糧不足の懸念も取り沙汰され始めるなど、問題が多岐に広がり複雑化の様相を呈している。為替市場への影響という点では、直接ではなく間接的なファクターだが動静には十分に注意を要したい。

なお、上記以外に注目されるものを幾つかアトランダムで列挙すると、期末・期初をにらんだ各種の需給要因(駆け込み的な為替予約や新年度入り後は新規外債投資など)、週末に予定されている米雇用統計を中心とした米経済指標の発表、米債の入札、ポルトガルなど一部欧州諸国で再燃しつつあるソブリンリスク、リビアを中心とした中東・北アフリカなどにおける政情不安・地政学リスク−−などとなる。(了)



P.S.
突然ですが、当ブログを3月末をもちまして「卒業」することになりました。
したがって、この毎週月曜日に掲載していた当見通しは今週が最終回となります。長いあいだの御愛読ありがとうございました。



Posted at 12時31分


コメント

残念・今まで、ありがとうございました。

AO 2011年03月29日 09時53分 [削除]

>> ADさん、こんにちは

ありがたいお言葉です。感謝いたします。

結構長い期間やっていますので、「ネタ探しが毎回大変でしょ」とか言われるのですが、わたしも結構楽しんで書いていたブログで困ったことはほとんどありませんでした。出来れば続けたかったし、わたしも残念ですが、まぁこれも致し方なしです。

最後になりますが、取引を是非とも頑張ってくださいね!

鹿の角@本人 2011年03月31日 09時30分 [削除]

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プロフィール

FXニュースレター代表

斎藤登美夫

約13年間の為替専門誌記者生活を経て独立。現在は個人投資家向け為替情報会社『FXニュースレター』の代表を務める。かつては、金融情報誌『ユーロマネー』のベストディーラー・アンケート「短期予測・銀行投票部門」でランクインした経験も。ディーラー、アナリスト、霞ヶ関などの豊富な人脈を生かした取材・情報提供には定評がある。

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