山岡和雅の「ダックビル為替研究所」
 

2015年05月24日(日)

貿易赤字など受けて大幅下方修正見込み 〜米GDP [注目材料]

今週末29日に米1−3月期GDPの改定値が発表されます。
速報値ベースで前期比年率+0.2%と
事前見通しの+1.0%や14年10−12月期の+2.2%を大きく下回り
米景気回復への警戒感を誘った同指標。
今回の改定値では更に大幅な下方修正が警戒されています。

下方修正見込みの最大の理由が
予想以上の膨れ上がった貿易赤字。
5月5日に発表された3月の米貿易収支は
赤字額が前月比43.1増の514億ドルと
2008年10月以来となる高水準の赤字額まで膨れ上がりました。
輸入はGDPのマイナス要因。
インフレ調整後の実質ベースでの赤字額は672億ドル。
速報時点で米商務省が推計した452億ドルをはるかに上回っています。
同数字のギャップだけを見ると
GDPの改定値は大きくマイナスとなります。

ただし、この数字はやや微妙なところもあります。
輸入増が民間在庫の積み増しにつながっていれば
こちらはGDPのプラス要因。
民間在庫は事前予想が最も難しい部門の一つで
予想からのブレの最大要因だけに
なんとも言えないところです。

なお、その他部門に目を向けると
5月1日に発表された3月の米建設支出が
予想の+0.5%に対して-0.6%と
予想外のマイナスに
支出額は9666億ドルで昨年9月以来の低水準となりました。
民間住宅建設支出などが大きく落ち込んでおり
こちらもGDPのかなり大きなマイナス材料です。

在庫見通しという不透明要素はありますが
改定値ベースでのGDPマイナスは十分ありそうなところ。
今のところ予想値は前期比年率-0.9%と
かなりの落ち込みになっています。

予想前後の数字が出てくると
年内利上げ期待の後退につながり
ある程度ドル売りの材料となりそう。
特に下げ幅が1%を超えてくると
心理的なインパクトも大きいだけに
要注意となります。



Posted at 08時30分


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プロフィール

株式会社GCI総研

チーフストラテジスト

山岡“ダックビル”和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行、外国為替ディーラーの世界に。1994年ナショナルウェストミンスター銀行(2000年に合併のためロイヤルバンクオブスコットランド銀行に行名変更)に移り、2003年3月まで10年以上にわたってインターバンクディーラーとして外国為替市場の最前線で活躍後、2003年4月からGCIグループに参画。現在GCI総研、チーフストラテジストとして情報配信サイトKlugクルークを中心に為替情報の配信や、セミナー講師などを行う。(社)日本証券アナリスト協会検定会員。

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