山岡和雅の「ダックビル為替研究所」
 

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2013年04月12日(金)

100円を前に一息 [為替コラム]

ドル円は100円を前に一服状態。
下値しっかり感が強く、
ここ二日続けてロンドン勢が帰り
取引参加者が少し少なくなった後に上値をトライするなど
手前での売り意欲は残っているものの
上を何とか試してみたいという意識も見られます。

ただ、週末でもあり、
超短期筋は少しポジションを落としておきたいという意識も
100円超えの本線は来週のようにみえます
(というと、週末引け前のNY市場でトライしたりするのがマーケットですが)

今後気になるのは、100円を示現した後。
達成感が出てヤレヤレで売られるのか、
まだまだ円安方向への動きが続くのか。

現状で目立つ買い手はヘッジファンドと個人投資家
機関投資家(生保)などの動きが期待されているが
それほど目立った外貨買い円売りは現状では見られない様子。
短期取引中心の個人投資家玉ではなく、
中長期の機関投資家マネーが外貨買い円売りで入ると
相当長い期間にわたって上昇トレンドが継続と見ていますが
こちらについては今後に期待といったところ。

短期投資中心の現状を意識すると
100円は一つの節目となりそうですが
ここに来て、一時の円安継続期待がやや後退しているのが気になるところ。
これまでのいけいけどんどんな雰囲気から
少しやりすぎではという雰囲気に変わってきているようです。

実際、顧客の売買動向を公表しているFX会社の動向などを見ると
スワップ金利狙いの多いオセアニア通貨円はともかく
ユーロ円やポンド円の買いポジションはそれほど積み上がっておらず
ポジションの偏りがここに来て比較的おとなしいものとなっています。

たしかに、これまでの動きを振り返ると
そろそろではありますが
あまり一服感を持ちすぎると、
再び買えないままあがるという可能性も。

まだはもうなり、もうはまだなり となるのか
このところの流れを見る限り
日本勢というよりも
海外勢の投機的な売り買い動向見極めが重要となりそうです。

Posted at 17時26分 パーマリンク


2013年04月09日(火)

100円に向けて [為替コラム]

ドル円が100円の大台に向けた動きを強めている。
3日、4日の日銀金融政策決定会合による「質的・量的緩和」実施後に加速した
株高円安の流れは、
本来は大きな材料である雇用統計の衝撃的な弱さという
ネガティブな材料を吹き飛ばし、
円売りの流れが継続している。

100円手前にはオプション取引などに絡んだ売り注文も
相当入っているとみられるが、
現状の勢いからは、比較的早い段階に100円超えを果たしそうな勢いが見られる。

上昇の勢いが激しかっただけに
値頃感でそろそろという見方も一部で見られるが
今回の緩和を受けての投資資金の流れは
機関投資家などによる資金フローをも変化させる大きなものとなる可能性が高く
当面は崩れそうにない。
押し目が入ったところの買い意欲の強さからも
買い遅れの意識を持った投資家が相当残っていることが予想され
どこかのタイミングで
売り注文をさばいて
100円超えを果たす可能性が高そう。

ただ、リスクとして意識しておきたいのは
先週金曜日に見せた国債価格急落のような
債券市場の混乱を受けての動き。

超長期ゾーンを含めて、月額発行額の7割相当を買うという今回の緩和実施で
債券市場は相当荒れている。
先週金曜日のような動きが出ると、
短期筋が一斉に手じまいに回って、調整が大きくなる可能性も。
それでトレンドが転換するとは想定していないが
動きが大きいだけに数円程度はブレが出るケースも想定して
リスク管理を行いたいところ。

Posted at 12時04分 パーマリンク


2012年02月02日(木)

介入期待とドル円 [為替コラム]


ドル円の頭が重い。

ドル円は昨年10月末に実施した介入後の安値をトライしています。
前回の介入時には75円50銭台から79円越えまで上昇。
その後78円円割れまで戻されたものの、
下値警戒感が生じたこともあり
76円台半ばから78円台前半でのレンジ内でもみ合う展開が続いていました。

しかし、ここにきて76円台半ばのサポートをしっかり割り込み
76円台前半に下落。
75円台では介入への警戒感があるため
76円ちょうど手前で何とかふみと止まってはいるものの
76円台前半の安値圏でもみあいが続いています。

今回のドル安円高振興の背景は二つあります。
ひとつはもちろん1月24日、25日に行われたFOMCにおいて
市場の想定よりもハト派的な姿勢が示されたことです。
FOMCでは、従来13年半ばとしてきた現行の低金利政策の期間を
14年終盤まで後ろに伸ばしてきました
(そこまではという期間提示であり、そこで変えるというものではありません)。
また、米雇用市場の回復などによって
市場での期待感が相当薄れていた量的緩和第3段(QE3)についても
状況によってはと、可能性を示唆してきました。
これをうけて、
円高というよりも、
全般にドル安が進んだという展開です。

もうひとつは、市場の投機的ポジションという観点です。
2012年にはいってドル円は76円台半ばから77円台前半という狭いレンジでの推移が続きましたが
先月末にドル高円安の動きが活発となり
78円台前半まで上昇しました。
この背景には
市場全体でリスク懸念が後退し、
クロス円主体で買いが入ったという面もありますが
もうひとつ
日本が2011年通年で貿易赤字に転落し
実需面で円高圧力が薄れたということも
材料として市場で話題になっていました。

もちろん2011年が貿易赤字になることは
実際の発表を待つまでもなく
11月時点での数字が出た2011年末には分かっていたこと
(それまでの赤字額が大きすぎて、12月単月での回復がありえなかった)
急に円売り材料になるわけではないのですが
狭いレンジの中で材料を探していた短期筋に
買いの安心感を与える材料として利用されたという印象です。

そして、その是非はともかく
一旦短期筋が円売りに走ったことで
反動で円買いの圧力が強まったというわけです。
(皆が円買いのポジションを既に保持していると、新規のドル売り円買いが出にくいが
 一旦円売りが進んだことで、ポジションが消化され、新規に円買いに入る余力が出た)

76円台半ばをしっかり割り込んでからは
76円台半ばが重くなる展開。
76.02までつけた後戻した昨日の局面では
戻りが76.35までと
戻りが明らかに鈍くなっており
ドル安円高圧力は相当高そうです。

下値を止めるとすると
介入への期待感。
下値からの反発となると
実弾の介入が必要かもしれません。

ただ、10月の介入で相当非難を浴びた日本の通貨当局。
安住財務相が何度も「過度な動きには対応」と発言しているように
一気の動きがあれば、介入の正当化も出来るかもしれませんが(ま、それでも非難は来るでしょうけど)
現状のように、じりじりと下げる中で
75円台をつけたときに
水準維持もしくは円安誘導での介入に踏み切れるかというと
難しいものがあります。

とはいえ、日本経済にとって
円高放置は相当厳しい選択。
諸外国の非難をものともせず
積極的に介入の姿勢を示すことが出来るか
当局にとっては、これまで以上に実施へのハードルの高い状況が待っているようです。

76円ではなく、75円割れ、もしくは10月同様75円割れへの動きが見えているような状況まで
急激に進むと介入の可能性が一気に高まりますがこのまま76円割れでは、厳しいのではというのが個人的な見方です。
(10月の介入時には、今日の介入は難しいと某通信社の方に話した直後に介入が入った筆者ですから 介入への逆指標になったりして、など思いつつ)

Posted at 17時19分 パーマリンク


2012年01月05日(木)

為替市場ではありえないと思われたインサイダー取引の摘発なるか [為替コラム]


株式市場はともかく
外国為替市場ではまず目にしないインサイダー取引疑惑が
スイス中銀ヒルデブランド総裁にかかっています。

昨年9月
スイス中銀は対ユーロに対する下限を発表。
ユーロスイスがそれまでの水準から下限設定された水準の上まで
一気にユーロ高スイス安が進行
他の主要通貨に対してもスイス安が進みました。

そして今回疑惑となっているのが
スイス中銀のヒルデブランド総裁の妻である
カシュア・ヒルデブランド氏が
政索決定の約3週間前に
ドル買いスイス売りを行い
政索施行後のスイス安で収益を上げていたというもの。

スイスの現地紙は
ヒルデブランド夫人が
50万フランの取引で約6万フラン(約490万円)の利益を上げていたと報じています。

同夫人は、取引自体は認め
ドル相場が過去最安値にあり、ばかばかしいほど安かったため行った。
自分は金融業界で15年のキャリアがある
などと述べ、
インサイダーを否定しています。

実際、夫人は米ヘッジファンド・ムーアキャピタルの出身でもあり
金融に明るい人物(総裁も同ファンドの出身で、元同僚)です。

また、スイス中銀も、同問題について、
調査を行ったが、内部規定に接触する行為はなかったとして
インサイダーを否定しています。

もっとも、ちょっと違和感があるのも事実。
中銀総裁の夫人であれば
外国為替の取引を控えるぐらいのことは当然ではという疑問はぬぐえないところです。
さて、この問題、今後どこまで大きくなるでしょうか。

なお、スイス国内では、同問題が、
取引が行われたスイスのサラシン銀行従業員によるリークによって発覚したことから
個人情報の流出問題のほうが大きな話になっているようです。
さすが匿名性、守秘性で名をはせるスイス銀行といったところでしょう。

Posted at 17時37分 パーマリンク


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プロフィール

株式会社GCI総研

チーフストラテジスト

山岡“ダックビル”和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行、外国為替ディーラーの世界に。1994年ナショナルウェストミンスター銀行(2000年に合併のためロイヤルバンクオブスコットランド銀行に行名変更)に移り、2003年3月まで10年以上にわたってインターバンクディーラーとして外国為替市場の最前線で活躍後、2003年4月からGCIグループに参画。現在GCI総研、チーフストラテジストとして情報配信サイトKlugクルークを中心に為替情報の配信や、セミナー講師などを行う。(社)日本証券アナリスト協会検定会員。

活動状況・著書

Klugクルーク
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為替・海外投資・ヘッジファンドに関するニュース・レポート・コラムを掲載
はじめての人のFX基礎知識&儲けのルール
FXの基本知識から設けるルールまでを解説
外貨投資ネットでラクラク儲かる方法
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